研究課題/領域番号 |
19K06308
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41040:農業環境工学および農業情報工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
源川 拓磨 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品研究部門, 主任研究員 (10571698)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 非破壊計測 / スペクトル解析 / 機械学習 / データクレンジング / AI / AI |
研究開始時の研究の概要 |
現在,近赤外分光法による非破壊評価技術は新たな局面を迎えており,人工知能 (AI) を活用した分光ビッグデータの解析手法の確立が求められている。本研究ではスペクトルデータに対する機械学習におけるデータクレンジング (データ前処理) に焦点を当て,これまで皆無であったスペクトルデータ向けのデータクレンジング法を新たに開発する。データクレンジング法では,応募者がこれまでに行ってきたスペクトル前処理の最適化に関する研究知見を活用して,波長域選択とスペクトル前処理条件の最適化を行うことで目的成分のピークを顕在化する機能を実現する。
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研究成果の概要 |
本研究では,スペクトルデータ向けのデータクレンジング法(以下,DC法)を開発し,開発したDC法の有用性をモデルデータおよび実サンプルデータを使って明らかにした。モデルデータ(糖水溶液)の回帰分析では,DC法の適用により,糖由来のバンドの強度変化を直接反映した回帰モデルを構築できた。その結果,回帰モデルの複雑さ(説明変数の数)を低減しつつ高い回帰精度を実現した。実サンプルデータでの回帰分析では,11種類の青果物(トマト,バナナ,モモ,キウイ等)の果汁についてBrix糖度の回帰分析を行ったところ,DC法を適用することで決定係数が0.70から0.99に,RMSEが3.3%から0.5%に改善した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではスペクトルデータに対する機械学習におけるデータクレンジング (データ前処理) に焦点を当て,これまで皆無であったスペクトルデータ向けのデータクレンジング法を新たに開発した。本データクレンジング法を適用することによって,これまで十分に検討されてこなかったスペクトルデータに対するデータクレンジングを効率的に実施することができ,機械学習によるスペクトル解析の解析結果を改善することが可能となった。これにより,農産物の品質を非破壊で計測する分光センサーの開発期間を大幅に短縮することができ,分光センシングに基づく高度な食料生産体制の構築に貢献することが期待される。
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