研究課題/領域番号 |
19K06318
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41040:農業環境工学および農業情報工学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
高橋 憲子 愛媛大学, 農学研究科, 准教授 (80533306)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 非破壊計測 / トマト / 近赤外分光法 / ニューラルネットワークモデル / リコペン / 貯蔵環境制御 / 貯蔵制御 / ポストハーベスト |
研究開始時の研究の概要 |
トマトには、抗酸化作用を持つリコペンが含まれており、リコペンを多く含む機能性野菜の生産が期待されている。しかしながら、トマト果実のリコペン含量を増加させる貯蔵制御技術は確立されていないのが現状である。そこで本申請の研究では、近赤外分光分析法を用いたトマト果実リコペン含量の非破壊計測技術を活用し、リコペン生成に最適な貯蔵環境条件を明らかにするモデルを作成することで、動的に貯蔵制御を行い、1果実あたりのリコペン含量を15 mg以上に増加させることを目的とする。また、できるだけ短時間でリコペン含量を増加させるための貯蔵環境条件についても検討を行い、消費者のニーズにあわせた機能性野菜の提供を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、近赤外分光法を用いてトマト果実のリコペン含量を連続的に非破壊計測し、リコペン生成に最適に貯蔵環境を制御することにより、1果実あたりのリコペン含量を15 mg以上に増加させることを目的とし、最適な貯蔵環境を決定するモデルを確立した. その結果、貯蔵期間後のリコペン含量は、25 ℃で大きく増加し、貯蔵前の5 mgから貯蔵後7日目で20 mg、14日間で25 mgと約5倍増加した.次に、貯蔵後のリコペン含量を推定するモデルを作成した.回帰モデルにはニューラルネットワークを用いて検証を行った結果、決定係数R2 = 0.99、平均二乗誤差RMSE = 0.68となった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トマトには、カロテノイドの中でも秀でた抗酸化作用を持つリコペンが含まれており、リコペンを多く含む機能性野菜の生産が期待されている。研究成果のモデルを利用してリコペン生成に最適に貯蔵環境を制御することにより、トマト1果実あたりに含まれるリコペン含量を15 mg以上に増加させることで、厚生省で推奨されているリコペンの効果的な摂取量を1果実で補うことが可能となる。近年、健康志向が高まっている消費者に機能性野菜を提供することが可能となり、国民の健康維持に貢献できる研究である。
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