研究課題/領域番号 |
19K06323
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41040:農業環境工学および農業情報工学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
星 岳彦 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (80219162)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 培養液管理システム / エッジコンピューティング / 保守管理 / 環境制御システム / 高度異常監視 / Raspberry Pi / 深層学習モデル / UECS / 環境予測 / Python / 多層パーセプトロンモデル / 深層学習 / 施設園芸 / 環境モニタリング / 施設気象データ / モデリング / イチゴ / 施設園芸生産 / 環境計測制御システム / AI / ビッグデータ |
研究開始時の研究の概要 |
園芸施設から得られる多量の施設環境記録データから、環境制御ノウハウ、機器性能の劣化、ヒューマンエラーの発生等の高次情報を抽出する。高次情報の抽出のため、前処理方法、深層学習により効果的に弁別・変換するためのANN構造・学習アルゴリズム等について検討する。このような高次情報を利用することで、施設植物生産の生産性の改善、事故等のリスク軽減、日本の多棟分散施設における環境計測器等の機器設置コストの軽減に資することが期待される。
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研究成果の概要 |
園芸施設環境計測制御データの高度利用目的で,正常環境状態を学習した深層学習モデルを使い,施設の点検・保守に役立つ高度監視システムを開発した.学習済モデルを内蔵したRaspberry PiをUECSで環境制御された施設LANに接続し,正常状態の環境予測値を毎分出力させ,実測値との偏差から異常発生をリアルタイム検知可能にした.実証試験の結果,環境計測異常値や植物成育異常の観察だけで検知が難しい,計測制御異常の検出が可能であった.また,培養液高度管理を支援する深層学習応用システムの開発用学習データセット整備のため,生産作物の養水分吸収量を1分ごとに自動計測する自作可能UECSノードを開発した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環境制御システムの普及で,日本で2018年に約1870憶個が記録されたと試算されるなど,園芸施設の環境計測制御電子記録データが大量に自動取得されている.しかし,過去データのグラフ化程度が主で,生産に資する活用がされていない.本研究では,深層学習の教師データとしてこれを活用し,環境制御不調を高度監視して,点検・保守に活用可能にした.開発システムは,高度な保守管理サービスとして農業クラウドビジネスでの事業化が期待できる.また,開発した深層学習施設環境モデルは,従来の重回帰モデルと比較して4~6倍高精度であり,時系列情報も不要である.施設園芸用環境モデルとして各種応用が今後期待できる.
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