研究課題/領域番号 |
19K06372
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42010:動物生産科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター (2021) 鹿児島大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
佐藤 正宏 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, ゲノム医療研究部, 共同研究員 (30287099)
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研究分担者 |
三好 和睦 鹿児島大学, 農水産獣医学域農学系, 教授 (70363611)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 体細胞核移植 / クローンブタ / 遺伝子改変 / DNAメチル化 / ゲノム編集 / DNAメチル化転移酵素1遺伝子 / Oct-3/4 / EGFP / 初期化 / DNAメチル化転移酵素1 / ブタ / ヒストン / メチル化 / メチル化転移酵素 / マイクロミニブタ / エピゲノム修飾 / 遺伝子工学 |
研究開始時の研究の概要 |
体細胞核移植(SCNT)に用いるブタドナー細胞に遺伝子工学的な手を加え、「ヒストンの脱メチル化誘導」(エピゲノム修飾)を一過的に誘導し、細胞が卵子と似たような分子環境(幼弱化)にすることにより、SCNT後、得られた胚(クローン胚)が通常の胚と似た発生様式を示すかを検討する。具体的には、ゲノム編集用試薬を投じ、内在性のLDLR遺伝子を破壊し、tetracycline系ベクターを用いたRNAi(DNMT1を標的)、KDM4Dの一過的な誘導的発現を行うことで、ドナー核のエピゲノム修飾を達成させる。最終的に、このドナー細胞を用いたSCNTを通じ、LDLR遺伝子破壊クローンブタを効率的に作成する。
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研究成果の概要 |
体細胞核移植(SCNT)経由のクローンブタ作製の効率化を目指し、CRISPR/Cas9法にてドナーブタ細胞ゲノム内のヒストン遺伝子群のメチル化を促す遺伝子(DNAメチル化転移酵素1, DNMT1)の破壊を試みた。ドナーブタ細胞にはSCNTの成否を判断するための予めOct-3/4 promoter + EGFP cDNA遺伝子発現ユニットが搭載されている。このゲノム編集細胞をSCNTに付すと、発生率が2倍ほど改善。更に、クローン胚(胚盤胞)でのEGFP蛍光発現が増大した。以上から、クローンブタ作製の効率化には、ヒストン遺伝子群のメチル化の阻害が重要であることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、医学や農学分野で重要なブタの遺伝子改変を通じ、ヒトの健康・福祉に貢献する遺伝子改変クローンブタを効率的に作製することを目指す。そのカギとなるのが、ヒストンのDNAメチル化問題であり、今回、その是非をゲノム編集法と体細胞核移植(SCNT)実験により解明した(学術的意義)。これにより、クローンブタ作製は加速。その効果は医学や農林水産業の振興・発展に貢献すると考えられる(社会的意義)。
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