研究課題/領域番号 |
19K06378
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
|
研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
大塚 弥生 岩手大学, 農学部, 客員准教授 (30396303)
|
研究分担者 |
山崎 真大 岩手大学, 農学部, 教授 (40322846)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | Babesia gibsoni / 血小板減少症 / 熱ショック蛋白質70 / 抗血小板抗体 / サイトカイン / バベシア症 / 分子病態 / 血小板抗原 / 血小板活性化因子 |
研究開始時の研究の概要 |
バベシア原虫の寄生に起因するバベシア症は、溶血性貧血とともに必ず血小板減少症が起こる。本研究では犬バベシア症の血小板減少症における分子病態の解明を目的に、以下の2つの機序を証明する。一つは抗BgHSP70抗体などの原虫由来蛋白質に対する抗体が宿主である犬の血小板蛋白質と交差反応を示すことによる血小板減少症発症機序、二つ目は原虫が表面あるいは放出蛋白質を介し血小板の活性化を誘発し、結果として血小板の凝集や大量消費を招く可能性である。本研究の遂行により、これまで血小板への直接的関係が不明であったバベシア症の血小板減少症発症機序の解明ならびに血小板感染防御や治療・制圧のための標的分子発見ができる。
|
研究成果の概要 |
バベシア原虫感染症における血小板減少症発症機序の解明をめざし、「原虫由来蛋白質がトリガーとなり発生する感染防御反応がバベシア症の血小板病態にも重要な役割を担う」という予測のもと研究を行った。その結果、B.gibsoni原虫の熱ショック蛋白質70などが惹起する抗原抗体反応の交差反応が犬血小板にも及ぶ可能性、感染犬血清でのIL-8の上昇から貪食細胞の活性化の可能性が示唆され、一旦を担うと示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本症の主症状である血小板減少症についてあまり研究されておらず、機序は不明である。本症の血小板病態の全体像を掴むことで、新たな病態や血小板感染防御の発見に加え、本症や他の血小板減少症を発生させる感染症の研究・制圧においても大きな意義を果たすと考えられる。本研究から血小板貪食機構が関与する可能性が示唆され、それを惹起する原虫由来タンパク質の同定を進めることで、ワクチン開発や創薬分野へ寄与できる。
|