研究課題/領域番号 |
19K06384
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
麻田 正仁 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 准教授 (40587028)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | バベシア / 脳バベシア / ウシ / 赤血球 / ピロプラズマ / 脳 / 脳性バベシア |
研究開始時の研究の概要 |
脳性バベシア症はバベシア・ボビス(Babesia bovis)原虫感染によって引き起こされるウシの致死的な神経症状であるが、その分子機序は多重遺伝子にコードされた原虫のVESA-1タンパク質が関わるということ以外は不明である。本研究では脳性バベシア症の分子機序解明のため、申請者らが確立したバベシア原虫遺伝子組換え法を用い、接着に関わるVESA-1配列及び宿主側レセプターを同定する。
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研究成果の概要 |
ウシのバベシア症は畜産業に多大な経済的被害をもたらしている原虫病であるが、特にバベシア・ボビス(Babesia bovis)は最も病原性が高く、宿主に致死的な「脳性バベシア症」という神経症状を引き起こすことが知られている。本研究では脳性バベシア症の分子機序について解析を進め、原虫感染赤血球のウシ脳毛細血管内皮細胞接着に関与する分子としてVEAPを発見したほか、MTMをはじめとする感染赤血球修飾分子を複数同定した。さらに細胞接着のリガンドとされる原虫分子VESA-1の配列と接着性についても解析を進めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では脳性バベシア症における赤血球の細胞接着に関わる分子が新たに同定され、同症の分子機序の一端が明らかとなった。さらに、今回新たに同定されたVEAPやMTMは今後バベシア症に対する薬剤開発を行う上での標的分子となり得ると考えられる。さらに、今回得られた宿主細胞修飾分子やVESA-1の配列変化に関する新たな知見は、バベシア原虫にとどまらず、アピコンプレクサ門原虫の研究にも貢献するものと考えられる。
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