研究課題/領域番号 |
19K06392
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 日本獣医生命科学大学 |
研究代表者 |
近江 俊徳 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 教授 (40296091)
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研究分担者 |
土田 修一 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 教授 (20217326)
落合 和彦 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 准教授 (30550488)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 血液型 / イヌ / ネコ / 輸血 / 疾患 / CMAH / 遺伝子 / 血液型物質 / 組織血液型 / CMAH遺伝子 / 抗原 / がん / 感染症 / 関連解析 |
研究開始時の研究の概要 |
血液型物質の研究は、輸血副作用の予防など輸血医学領域において臨床的に意義深い。加えて、多くの組織・臓器の細胞膜表面に存在する組織血液型抗原は、ウイルスや細菌などの外来物質に暴露されやすく、またがん化により細胞膜の変化などを生じるため、がんや感染症との関連が報告されている。 本研究は、獣医学のみならずヒトの医学、生命科学領域への貢献を目的に、ヒトも保有し、小動物では組織血液型抗原であるシアル酸分子種を指標に、ウイルス感染個体の試料、腫瘍組織・培養細胞などを分子遺伝・生化学的に解析することで、組織血液型物質とがんや感染症に関する基盤的研究の構築、血液型物質の役割や生体に与える影響の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
組織血液型抗原とがん・感染症に関する基盤的研究を行うため、血液型抗原を規定する遺伝子変異の検出・同定及び遺伝的マーカーを利用した疾患関連解析を行った。その結果、限定的ではあるが腫瘍培養細胞において、ネコCMAH遺伝子の変異との関連が示唆された。また、イヌのCMAH遺伝子構造とその変異解析、交差適合試験不適合症例(B型ネコ)のCMAH構造を明らかにした。さらに、B型・AB型のCMAHのジェノタイピング、イヌDEA1の責任遺伝子探索を実施した。本研究課題遂行により、血液型抗原の産生機序の解明と疾患関連解析の遺伝子マーカーを検討する上で重要な知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトでは、血液型は輸血医療のみならず感染症やがんとの関連研究が注目されている。これらの研究を小動物で行うには血液型遺伝子の解析が欠かせない。そこで、本研究では血液型に関連するCMAH遺伝子の解析を行い、イヌにおいては遺伝子構造を、ネコにおいては、一部遺伝子の違いと腫瘍培養細胞との関連、輸血不適合の原因を明らかにした。これらの結果の一部は、2編の国際的な学術雑誌に発表した(Uno Y.et.al., Canine Genet Epidemiol., 6,2019,Uno et.al. Front. Vet. Sci., 8, 2021))。本研究結果は、獣医療への貢献が期待される。
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