研究課題/領域番号 |
19K06399
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 大阪大学 (2020-2021) 東京大学 (2019) |
研究代表者 |
渡辺 登喜子 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (60557479)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | インフルエンザワクチン / アジュバント / インフルエンザウイルス / ワクチン / インフルエンザ |
研究開始時の研究の概要 |
インフルエンザ予防には主にワクチンが用いられているが、現行の不活化ワクチンは免疫原性が低い。本研究では、マウスを用いて、自然感染とワクチン後の宿主応答の比較解析を行い、免疫記憶の誘導メカニズムの解明を目指す。さらに本研究では、ヒトでの使用が認可されている食品添加剤群に着目し、マウスモデルを用いて、現行ワクチンの効果を増強する化合物を探索する。本研究は、より効果的で安全性の高いアジュバント開発につながることが期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では、現行のインフルエンザワクチンの効果を高めるため、安全性が高く、効果的な免疫賦活作用を持つ新規アジュバント候補物質を同定することを目的として、ヒトでの使用が認可されている145種類の食品添加剤群に着目し、マウスモデルを用いてスクリーニングを行なった。その結果、インフルエンザワクチン免疫個体において、コントロールのアラムと比べて、より高いアジュバント効果を示す41種類の食品添加物を同定した。さらにエボラワクチンや新型コロナワクチンにおいても、同様に高いアジュバント効果を示す複数の化合物を見出した。本研究は、より効果的で安全性の高いアジュバント開発につながることが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
副反応など安全性の問題から、新規アジュバントの薬事承認には大きなハードルがある。しかし本研究で用いる食品添加剤はヒトでの使用が承認されており、ヒトにおいて安全性が高いことが既に証明されている点に特色がある。そのため、安全面のハードルが低くなり、より早い実用化につながる可能性が高い。また本研究で同定された食品添加物は、食用の産業動物向けのワクチンに添加するアジュバントとしても期待できる。ヒトで安全性が証明されている食品添加剤を、ワクチンアジュバントとして使用することは、食用動物の感染症対策だけでなく、ヒトにおける食の安全性を確保するという点においても大きな強みとなる。
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