研究課題/領域番号 |
19K06400
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
遠藤 なつ美 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (40726684)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | intravaginal / estrus synchronization / 経腟投与 / 発情同期化 / 卵胞発育 / 発情誘起 / エストラジオール / 牛 |
研究開始時の研究の概要 |
現在の酪農現場では、乳牛における卵巣障害の増加や受胎性低下への対処策として、プロスタグランジンF2α(PG)やエストラジオール(E2)等の投与による発情・排卵誘起法へのニーズが高まっている。本研究では、腟経路での投薬法に注目し、徐放性や溶出パターンを制御した最新の徐放技術を応用すれば、卵胞発育を効果的に刺激し得る内分泌環境を作出できると考えた。そこで、持続徐放やパルス状徐放など生理的なホルモン分泌様式に匹敵する徐放パターンを作出し、卵胞発育への効果に加えて、発情発現・排卵時期といった受胎性を左右する要因への影響を解明し、臨床現場での実用化を目指す。
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研究成果の概要 |
現在の酪農現場では、乳牛における卵巣障害の増加や受胎性低下への対処策として、プロスタグランジンF2α(PG)や安息香酸エストラジオール(EB)等の投与による発情・排卵誘起法へのニーズが高まっている。本研究では、腟経路での投薬法に注目し、徐放性や溶出パターンを制御した最新の徐放技術を応用すれば、卵胞発育を効果的に刺激し得る内分泌環境を作出できると考えた。牛のモデル動物としてシバヤギを実験に供試し、PGの経腟投与効果を従来の筋肉注射と比較したところ、投与頻度を増やすことや、徐放基剤と混合してカプセルに充填した薬剤を投与することにより、同等の効果が得られることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
牛のモデル動物としてシバヤギを実験に供試し、PGの経腟投与効果を従来の筋肉注射と比較した結果、筋肉注射で用いた投与量と同量では黄体退行率が少ないものの、投与回数を2回に分けることで同等の黄体退行率が得られることが示された。さらに、次の実験では、EBを徐放基剤と混合してゼラチンカプセルに充填して経腟投与した結果、同量のEBを筋肉注射した場合に匹敵する血漿エストラジオール濃度および発情誘起効果が得られた。以上の結果から、経腟投与を基盤とした繁殖ホルモン剤の投与方法は、従来の筋肉注射に代わる新たな方法として、実用化できる可能性が示唆された。
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