研究課題/領域番号 |
19K06407
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
高野 友美 北里大学, 獣医学部, 教授 (20525018)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ノロウイルス / 感染性胃腸炎 / 動物モデル / 再感染 / ワクチン / ウイルス性胃腸炎 / 動物疾患モデル / ネコ / 抗体認識エピトープ |
研究開始時の研究の概要 |
ノロウイルスに一度感染した宿主は短期間内に同じ遺伝子型のウイルスに再感染する可能性は低い。しかし、この知見は成人ボランティアを使用した試験結果に基づくものであり、易感染性の幼児や高齢者において再感染の有無は検討されていない。本研究では、ノロウイルスの動物疾患モデルであるネコを用いてノロウイルス再感染後の胃腸炎症状の発現の有無、再感染前後の免疫動態およびウイルス遺伝子変異の有無を調査する。
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研究成果の概要 |
我々はヒトノロウイルスの感染動物モデルとしてネコノロウイルス感染猫を用いて解析した。ネコノロウイルスに対する抗体はその感染および胃腸炎の発症予防に重要であることが確認された。また我々はネコノロウイルスの発症予防に関わる抗体が認識する部位を特定した。さらにヒトのノロウイルス検査キットがネコノロウイルスを検出できることが確認された。今後はノロウイルスのウイルスの感染中和に関わるエピトープが実際に存在するか否かを検討するとともに、様々なノロウイルスに対して有効性を示すユニバーサルワクチンの開発に向けて研究を進める予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ノロウイルスは感染性胃腸炎の原因の一つである。世界では年間約7億人がノロウイルス感染症に罹患しており、約20万人が死亡している。ノロウイルス感染症の流行に伴う経済的損失は約7兆円であり、社会的・経済的に大きな問題となっている。現在、ノロウイルスに対する有効な治療法および予防法は実用化されていない。本研究ではネコノロウイルスを用いた発症動物モデルにおいて抗体がノロウイルス感染症の発症に重要か否かを解析した。その結果、ある特定の領域を認識する抗体がノロウイルス感染症の発症を抑制する可能性が明らかとなった。本研究は、ヒトおよび伴侶動物のウイルス性胃腸炎を理解する上で重要な研究と思われる。
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