研究課題/領域番号 |
19K06415
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
柳川 洋二郎 北海道大学, 獣医学研究院, 助教 (20609656)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ホッキョクグマ / ヒグマ / 動物園 / 人工授精 / 臨床繁殖学 / 繁殖生理 / 卵胞動態 / 着床遅延 / 卵巣動態 / 排卵誘起 / 臨床繁殖 |
研究開始時の研究の概要 |
動物園では自然繁殖による産子獲得が困難な種がいるが、臨床繁殖学的に積極的な対策はあまり講じられていない。ホッキョクグマも個体数を減らしている種であり、本研究では同種およびモデル動物としてヒグマも用いながら、繁殖生理を理解したうえで人工授精技術を開発し産子を得ることを目的とている。また、その過程で動物園動物の繁殖問題に対する臨床繁殖学的手法による対策の普及啓発を行うことも目的としている。具体的には、ヒグマおよびホッキョクグマにおいて雄の繁殖性評価基準と機能亢進の検討、人工授精技術の向上、雌の正常な卵胞動態の解明と排卵誘起法の検討、着床遅延関連タンパク質の同定を実施する。
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研究成果の概要 |
本研究ではホッキョクグマやヒグマなどのクマ科動物の飼育下繁殖を促進するために雄の造精能力評価基準や雌の卵胞発育パターンと発情様式を明らかにした。また雌性生殖器の詳細構造から人工授精に必要な器具や方法なども明らかにし、排卵誘起方法も確立した。さらに着床遅延中の妊娠診断に血中遺伝子がマーカーとなる可能性を示唆した。加えて複数の動物園に協力することで動物園動物に対する繁殖生理の解明や臨床繁殖学的なアプローチの普及を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
クマ科の多くが絶滅危惧種であり、人工授精が可能となれば個体数を増やすことのみならず、これまで産子を得ることがなかった個体を繁殖計画に供することができ遺伝的多様性の維持へも寄与できる。またホッキョクグマは地球温暖化の影響による絶滅危惧種としても注目されているため、本研究が動物園および野外における保全に与える影響は大きく、臨床繁殖学的支援を受け入れる素地を作ることが可能である。
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