研究課題/領域番号 |
19K06421
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
福田 昌子 大分大学, 医学部, 助教 (00156788)
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研究分担者 |
大塚 靖 鹿児島大学, 総合科学域総合研究学系, 准教授 (00244161)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | メタボローム解析 / 吸血性昆虫 / ブユ / フィラリア感染幼虫 / 野生動物 / 人獣共通オンコセルカ症 / 人獣共通フィラリア症 / オンコセルカ / 感染幼虫 |
研究開始時の研究の概要 |
動物に寄生するオンコセルカ(フィラリア)の人体感染が、新興人獣共通感染症として世界的に増えている。日本では、生息域が拡大した野生動物のフィラリアが吸血性昆虫を媒介者として人に感染する可能性が高い。本症の感染予防には、フィラリアの生活史の解明が不可欠である。しかし、フィラリア第3期幼虫(感染幼虫)を形態的に同定する媒介者検索法の煩雑さが、研究推進上、障害となってきた。本研究では、メタボローム解析を利用して昆虫内のフィラリア感染幼虫を効率的に検出する全く新しい方法を開発し、日本の人獣共通フィラリア症の伝播サイクルを解明する。さらに、新たな人獣共通フィラリア症発生の可能性を探る。
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研究成果の概要 |
人獣共通オンコセルカ(フィラリア)症の感染予防には、フィラリアの媒介者(吸血性昆虫)の検索が不可欠である。昆虫内のフィラリア感染幼虫(第3期幼虫)を、メタボローム解析により効率的に検出する方法の開発を試みた。感染実験により昆虫内でフィラリア幼虫を4つの発育ステージ(ミクロフィラリア、第1期幼虫、第2期幼虫、第3期幼虫)まで生育させた。各幼虫の代謝物をトリプル四重極型ガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS/MS)で測定し多変量解析した結果、4種の幼虫を区別することができた。メタボローム解析が媒介者検索の有用な手段となりうることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
吸血性昆虫内の感染幼虫を顕微鏡下で形態観察により同定する従来の媒介者検索法は煩雑であった。そのため人獣共通オンコセルカ(フィラリア)症の伝播サイクルの解明は進んでいなかった。メタボローム解析による今までにない効率的なフィラリア感染幼虫の検出法が実用化できれば、媒介者の検索が容易になる。本症の感染予防を促進するだけでなく、新たな人獣共通フィラリア症発生の可能性を予測することにも寄与できる。
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