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ボルナウイルス持続感染動物における性ホルモン分泌動態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K06426
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分42020:獣医学関連
研究機関酪農学園大学

研究代表者

萩原 克郎  酪農学園大学, 獣医学群, 教授 (50295896)

研究分担者 安藤 達哉  酪農学園大学, 獣医学群, 准教授 (00826993)
岡本 実  酪農学園大学, 獣医学群, 准教授 (60372877)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
キーワードボルナ病ウイルス / 視床下部 / キスペプチン / GnRH / 卵巣 / 性周期 / 子宮 / 性ホルモン / 妊娠 / BoDV-1 / ウシ / ラット / プロゲステロン / ボルナウイルス / 周産期 / キスぺプチン
研究開始時の研究の概要

ボルナウイルス(BoDV)は、宿主域が広く、現在まで哺乳動物に感染するBoDV-1, 2と鳥類で確認されるABV1~7が知られ、様々な動物で感染が確認され乳牛の不受胎と関係することが報告されている。BoDV感染は、経済動物の生産性に潜在的な損失をもたらすと推測される。このような繁殖障害は、本ウイルスに持続感染した実験動物モデルにおいても確認され、メスでは性周期の延長を伴う繁殖障害をおこす。本研究では、BoDV感染により性周期および妊娠維持に関する中枢神経系の分泌分子の産生および情報伝達における影響が要因であると仮設し、BoDV感染による繁殖性の問題を解明することを目的とした。

研究成果の概要

ボルナ病ウイルス(BoDV-1)持続感染は、視床下部におけるキスペプチン及びそのレセプター発現が異常となり下垂体GnRHの発現にも影響することが判明した。よって、視床下部にBoDV-1が持続感染するとGnRH発現が低下し下垂体からの正常な性腺刺激ホルモンFSH及びLHの分泌が制御され、生殖器の発達に異常をきたすと共に性周期も延長する事が明らかとなった。ラットモデルで確認されたこのGnRH発現低下による性周期異常は、BoDV-1持続感染牛では、黄体のプロジェステロン産生細胞が少なく分泌しない細胞が多く構成されていることが示唆され、生理的なGnRHの刺激応が十分では無いことが確認された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

ボルナ病ウイルス感染は、家畜の中枢神経に感染し、乳牛では不受胎と関係することが示唆され、生産性に潜在的な損失をもたらす事が懸念される。感染個体は、臨床的観察から受胎~妊娠初期の維持に必要なホルモンが正常に維持できない可能性が推測された。よって、感染ラットモデルによる脳内神経ペプチドの発現と性ホルモンの動態を調査した。その結果、視床下部-下垂体-性腺軸で重要な脳視床下部のキスペプチン産生異常に起因する性ホルモン分泌低下による繁殖障害であると結論づけられた。ボルナ病ウイルス持続感染における要因が明確となったことから、この知見を基に感染個体の繁殖対策として臨床応用が可能となる事が期待される。

報告書

(4件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2021 2020 2019 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (4件)

  • [国際共同研究] Kasetseart University(タイ)

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [国際共同研究] Kasetsart University/Faculty of Veterinary Medicine(タイ)

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Genetic stability of the open reading frame 2 (<i>ORF2</i>) of borna disease virus 1 (BoDV-1) distributed in cattle in Hokkaido2021

    • 著者名/発表者名
      SUKMAK Manakorn、OKAMOTO Minoru、ANDO Tatsuya、HAGIWARA Katsuro
    • 雑誌名

      The Journal of Veterinary Medical Science

      巻: advpub 号: 0 ページ: 1526-1533

    • DOI

      10.1292/jvms.21-0155

    • NAID

      130008100553

    • ISSN
      0916-7250, 1347-7439
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] ボルナ病発症乳牛群におけるボルナ病ウイルス抗体保有率と垂直伝播相対リスクの血清疫学的分析2020

    • 著者名/発表者名
      渡辺栞、萩原克郎、安藤達哉
    • 雑誌名

      Journal of the Japan Veterinary Medical Association

      巻: -

    • NAID

      130007928187

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 乳牛におけるBoDV-1抗体保有と黄体機能及びAI後GnRH投与との関連性2021

    • 著者名/発表者名
      福留 茉優、柴野 早苗、古守 温、松山 樹生、新里 実子、園田 一輝、 温品 彰一郎、鍋山 恵美、萩原 克郎、安藤 達哉.
    • 学会等名
      日本獣医学会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] Reproductive disorders of Borna disease virus 1 persistent infected rat.2021

    • 著者名/発表者名
      Sayuri Maeda, Saya Taharaguchi, Minoru Okamoto, Katsuro Hagiwara
    • 学会等名
      第68 回日本ウイルス学会学術会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] BoDV持続感染と繁殖性2019

    • 著者名/発表者名
      萩原 克郎、安藤達也、岡本実
    • 学会等名
      日本獣医学会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [学会発表] 牛ボルナ病発病農場におけるボルナ病ウイルス感染状況と垂直伝播相対リスクの検討2019

    • 著者名/発表者名
      渡部栞、萩原克郎、安藤達哉
    • 学会等名
      北海道地区学会日本産業動物獣医学会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2023-01-30  

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