研究課題/領域番号 |
19K06429
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 日本獣医生命科学大学 |
研究代表者 |
田村 恭一 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 講師 (00722282)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 犬 / がん / 骨髄由来抑制細胞 / 免疫抑制 / キナーゼ阻害剤 / がん免疫療法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、種々のがんにより誘導されるMDSCによる免疫抑制機構を調節しているシグナル経路を網羅的に解析し、がん種により異なると推測されるそのシグ ナル経路を阻害することにより種々の犬悪性腫瘍に対する新規治療候補薬を探索することを目的とした。 具体的な研究項目としては、①犬骨髄細胞と株化腫瘍細胞を用いたMDSCの分化誘導法の 確立およびその機能解析、②キナーゼ阻害剤ライブラリーを用いたMDSCに対する抗免疫抑制効果を有する薬剤の探索、③担がん犬の血中MDSCに対する候補薬剤の抗免疫抑制効果の検討の3つを計画している。
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研究成果の概要 |
研究計画に示した実験の結果、犬の骨髄単核球をGM-CSFおよびIL-6存在下で培養し、さらに株化腫瘍細胞培養上清を添加することにより、犬の骨髄単核球から効率的にCD11b+Gr-1+細胞を分化誘導できた。また、この方法で分化誘導した細胞はMDSCに特徴的な機能であるArginase活性、NOおよびROSといった免疫抑制因子を有しており、本研究により確立した犬の骨髄細胞を用いたMDSCの分化誘導法が今後の犬の悪性腫瘍に対する新規治療候補薬の探索に有用であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により確立した犬のMDSCの分化誘導法により、大量に精製するのが困難な担癌犬生体内のMDSCを再現した細胞を簡便に培養することが可能となった。この成果に基づいて、犬の骨髄細胞と種々の株化腫瘍細胞を用いてMDSCを分化誘導し、キナーゼ阻害剤によるMDSCのT細胞増殖抑制への影響を検討することで、種々のがんに対しキナーゼ阻害剤を用いたMDSCの免疫抑制機能制御を目的とした新規治療法の開発に寄与することが期待される。
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