研究課題/領域番号 |
19K06440
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42030:動物生命科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岩森 督子 九州大学, 農学研究院, 特別研究員(RPD) (10711509)
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研究分担者 |
加納 聖 山口大学, 共同獣医学部, 教授 (40312516)
岩森 巨樹 九州大学, 農学研究院, 准教授 (70647362)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 精子形成 / 生殖細胞間架橋 / KIAA1210 / ノックアウトマウス / 生殖生物学 / タンパク質相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
精巣では生殖細胞間架橋Intercellular bridge(ICB)が生殖細胞を結合しており欠損すると雄性不妊になるが、その機能は未明である。精巣には他にセルトリ細胞間のBlood-testis barrier(BTB)、セルトリ細胞間およびセルトリ細胞ー伸長期精細胞間のEctoplasmic specialization(EPS)など精子形成に必要不可欠な細胞間結合がある。我々はICBとEPSの両方に関連する新規遺伝子KIAA1210を同定した。本研究は、KIAA1210とその関連遺伝子の遺伝子改変マウスを用いて、ICBとEPSの関連性を構造的および機能的に解明することを目的とする。
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研究成果の概要 |
精巣には生殖細胞間に生殖細胞間架橋Intercellular bridge(ICB)、セルトリ細胞間に血液精巣関門Blood-testis barrier(BTB)、セルトリ細胞間およびセルトリ細胞ー伸長期精細胞間にEctoplasmic Specialization(ES)などの細胞間結合があり、いずれも欠損すると精子形成が破綻し雄性不妊になる。我々はこれら細胞間結合の連携の可能性を考え、最近同定したESやICBなど多様な局在を示すKIAA1210のノックアウトマウス解析により細胞間結合が生殖細胞の品質管理に機能することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生殖細胞間結合(ICB)を含む精巣特異的な細胞間結合は欠損すると不妊になる重要な構造体であるが、機能は未だに不明である。また、ダイナミックな精子形成を滞りなく実現するには異種の細胞間結合の連携が予想される。我々が同定した複数の細胞間結合に局在するKIAA1210は異種の細胞間結合の関連性を研究するのに適している。KIAA1210欠損により精子形成における細胞死の割合が増加したことから精巣特異的な細胞間結合は細胞の完全性を制御すると考えられる。成果は生殖生物学分野において重要な知見となるだけでなく、不妊原因の解明や診断など医療、畜産、養殖、野生動物保存など幅広い分野への応用的貢献が期待される。
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