研究課題/領域番号 |
19K06442
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42030:動物生命科学関連
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
根建 拓 東洋大学, 生命科学部, 教授 (50375200)
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研究分担者 |
宮西 伸光 東洋大学, 食環境科学部, 教授 (80372720)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 骨格筋 / エクソソーム / miRNA / 運動 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究計画の主題は、運動効果が全身で発現する機序を理解するため、運動による骨格筋由来エクソソームの制御および機能変化を明らかにすることにある。具体的には、骨格筋細胞から直接放出されるエクソソームを精製し、運動による量的あるいは質的な変化を解明、さらに、その変化が骨格筋自体、あるいは皮膚、血管などの近傍組織/器官を構成する細胞にどのような影響を与えるかを調べる。本研究によって、骨格筋で発生する運動シグナルが他組織/器官に波及するための新規メカニズムが明らかになる。
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研究成果の概要 |
本研究では、骨格筋より分泌されるエクソソームが運動によってどのような制御を受けているか明らかにすることを目的とした。まず、電気刺激 (EPS)をC2C12筋管細胞に負荷し、分泌されるエクソソームの量的、質的変化を精査した結果、いくつかのmiRNA内包量がEPS刺激によって変動していることがわかった。これらのmiRNAのうち複数は筋分化関連遺伝子を標的としており、実際、EPS処理を行った筋管細胞から分泌されたエクソソームは、筋芽細胞の分化を調節していた。すなわち、骨格筋は収縮することにより、放出されるエクソソームの内包miRNAプロファイルを変化させ、筋分化を制御している可能性が考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
適切な運動を行うことは、骨格筋の量や質を改善するなど多くの利点があるが、適切な運動がどうやって健康を促進するのかについてはまだ不明な点が多く残っている。今回の研究では、骨格筋から放出される「細胞外小胞」という小分子の性質が運動によって変化し、この性質の変化によって骨格筋の量が調節されているのではないかという新しい結果を得た。骨格筋の量は加齢によって減少することが分かっており、これが加齢にともなって転倒しやすくなる原因のひとつではないかと考えられている。本研究をさらに進めることで、加齢にともなう骨格筋量減少を防ぐ方法の開発につながっていくものと期待される。
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