研究課題/領域番号 |
19K06447
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42030:動物生命科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
加藤 博己 近畿大学, 先端技術総合研究所, 教授 (60330320)
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研究分担者 |
黒坂 哲 近畿大学, 先端技術総合研究所, 講師 (30625356)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 古生物 / 異種間体細胞核移植 / 呼吸鎖複合体 / ミトコンドリア / げっ歯類 / 体細胞核移植 / 体細胞 / 核移植 / げっ歯目 |
研究開始時の研究の概要 |
古代動物の体細胞核移植による再生に関わる基礎研究として、シベリアの永久凍土中に軟組織が保存されている氷河期に生息した、げっ歯目ネズミ科の動物の各組織からの「核ドナー」の回収・処理方法を開発するとともに、現生の異属・異種動物由来の「レシピエント細胞質」を用いた体細胞核移植胚を作製し、体細胞核移植による古代動物の再生を可能にするための基礎研究を行う。
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研究成果の概要 |
異種間核移植胚の中で起こると考えられる呼吸鎖複合体の形成不全を回避するための基礎研究を行った。ブタ卵を異種間核移植におけるレシピエント細胞質として使用する際に、卵細胞中のミトコンドリアを不活化するために、成熟培養中にマイトマイシンCで処理した後に単為発生させ、培養後48時間での胚1個あたりのATP量を測定した。マイトマイシンC処理卵由来胚では2.1pmolであるのに対して未処理卵由来胚では48時間で28.3pmolであり、マイトマイシンC処理はミトコンドリアの複製だけでなく、機能の抑制にも有効であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
体細胞核移植による動物個体作製が可能になり、絶滅種・絶滅危惧種・希少種への適用が期待されているが、体細胞核移植による個体作製には多くのレシピエント細胞質となる卵を必要とするため、個体数の少ない種においては同種卵の使用は不可能である。この問題の解決のためには異種間核移植技術の確立が不可欠であるが、これまでの研究より、核ドナーとレシピエント細胞質の系統関係が遠いと、核移植胚の発生が低率であることが示されている。本研究は異種間核移植による低い胚発生率の一因として、核移植胚の呼吸鎖複合体を構成するタンパク質の不適合の問題に着目し、その解決に一歩を踏み出したものであり、大きな学術的・社会的意義を持つ。
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