研究課題/領域番号 |
19K06457
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
岩崎 良章 岡山大学, 保健管理センター, 教授 (00314667)
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研究分担者 |
笠井 智成 岡山大学, 中性子医療研究センター, 准教授 (30530191)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 肝胆膵がん / がん幹細胞 / オルガノイド / 人工多能性幹細胞 / 多能性幹細胞 / 動物モデル |
研究開始時の研究の概要 |
これまでわれわれが確立してきた、iPS細胞からがんの元や、がんの転移・再発の原因となる細胞(がん幹細胞)のモデルを作製する手法を用いて、肝がんのがん幹細胞モデルを作製してきた。しかしながら、iPS細胞から肝細胞への分化の効率、がん幹細胞モデルの安定的維持、動物モデル作製の際のがん幹細胞の移植効率に問題があった。そこで本研究では、オルガノイド(試験管内でつくられる立体的なミニ臓器)作製技術の応用により、これら問題の解決を図るとともに、がん幹細胞モデル作製技術と組み合わせて、肝臓・胆のう・胆管・膵臓のがん幹細胞動物モデルを作製し、新しい薬剤の開発に応用する。
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研究成果の概要 |
マウス人工多能性幹細胞から胚体内胚葉を経て肝・胆管前駆細胞及び膵前駆細胞へと分化誘導し各段階の細胞についてがん幹細胞モデルを作製する手法を用いてがん化誘導した。また、各分化段階のオルガノイドを作製し同様にがん化誘導した。これらの細胞及びオルガノイドをマウスの皮下及び肝に移植して腫瘤を形成させた。オルガノイド及び腫瘤形成の効率は未分化な細胞で効率が良くかったが、腫瘤形成効率はなお低く、分化及びがん化誘導条件の更なる検討を要した。一方、マウス肝・胆管系前駆細胞のオルガノイドを癌化誘導してマウスの肝臓に移植したが、安定的な腫瘍形成には各段階における条件の改善が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遺伝的に明確かつ均一ながん幹細胞モデルの作成は、がんの生物学的な解析などの基礎的な研究に重要であり、その解析成果による臨床応用も期待される。さらに、がん幹細胞動物モデルの作成は、診断及び創薬などの臨床応用に直結する可能性を秘めている。本研究ではこれらがん幹細胞およびそのオルガノイドモデルの作成からがん幹細胞動物モデルの作成を試みたものであり、その過程に影響を及ぼす種々の要因が明らかになった。これらの要因の更なる究明によるより効率的ながん幹細胞モデルの作成が今後期待される。
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