研究課題/領域番号 |
19K06470
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
越本 知大 宮崎大学, フロンティア科学総合研究センター, 教授 (70295210)
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研究分担者 |
三谷 匡 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (10322265)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 性染色体 / トゲネズミ属 / 減数分裂 / O-精子 / 実験動物管理 / 生殖工学技術 / X-精子/O-精子 / 新規実験動物 / トネゲズミ属 / XO-型染色体構成 / 性決定 / 精子形成 |
研究開始時の研究の概要 |
哺乳類の雌雄は通常、Y-染色体の有無で決まる。しかし日本固有の絶滅危惧齧歯類である「トゲネズミ」は雌雄ともにY-染色体を欠いており、通常とは異なる方法で雌雄を決めていると考えられている。では、雄を決定するY-染色体を持たない彼らはどのように雌雄を決めているのだろうか?この疑問を解明するため、トゲネズミ精子の染色体構成を精査して、Y-染色体を欠いたまま種を維持する仕組みの解明を目指す。
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研究成果の概要 |
日本にはY-染色体を持たないXO-型性染色体を有するトゲネズミ(Tokudaia属)が生息する。本種は絶滅危惧種であることから研究活用が困難であるが、我々はXO型染色体構成を有するほ乳類成熟精子の性染色体構成を解析して、これらの減数分裂機構を直接議論できる根拠を提示することを試みた。しかしながら希少な試料にアプローチする前段階で複数のモデル齧歯類を対象にFACSを用いた精子分離およびFISH法によるX-、Y-精子の分別を試みたが、いずれにおいても大きな成果が得られず研究を継続している。一方で野生由来齧歯類の生殖工学的アプローチに資する副次的な情報をいくつか獲得することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
哺乳類の性を決定するY染色体の進化生物学的な意義を検討するため、XO型性染色体を有する日本固有種を対象としてその性決定機構の検討を試みたが、直接的な証拠を提示するための実験条件の設定に至ることができず、当初の主目的は達成できなかった。しかし本研究を進めるにあたって、絶滅危惧の希少種を対象として基礎研究を実施するために必要な野生由来の実験動物管理、または生殖工学に関する幾つかの基礎的知見が集積できた。今後はこれらの知見を活用して、当初の目的でXO-型を示す哺乳類における精子の性染色体構成比の解明と受精後の生殖細胞ゲノムの動態改正を継続していきたい。
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