研究課題/領域番号 |
19K06488
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
土屋 惠 大阪大学, 生命機能研究科, 特任助教(常勤) (00390691)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 遺伝子導入 / オートファジーレセプター / 選択的オートファジー / 複合体 / ユビキチン / ウイルス感染 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞は細胞外からの様々な因子の侵入を認識し、侵入した外来因子の多くは細胞質で選択的オートファジーにより速やかに排除される。このような細胞質の防御機構は、外来からの異物のみならず基礎研究や医療において細胞内に導入される核酸に対しても同様に働く。本研究では外来核酸のオートファジーによる分解に重要な役割を持つオートファジーレセプターp62に着目し、核酸導入により形成されるp62複合体の精製を行い、同定された個々の構成因子について導入核酸に対するオートファジー作用の分子メカニズムを明らかにする。さらにp62複合体の機能を制御し、細胞への核酸導入効率を上げる作用を持つ低分子化合物を探索する。
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研究成果の概要 |
細胞は外来からの異物をオートファジーによって分解し、排除する。本研究ではこの機構において重要な役割を持つオートファジーレセプターp62が、外来核酸の導入によりp62複合体を形成し、その構成因子の機能を抑制することで遺伝子導入効率が上昇することを明らかにした。また構成因子の一つであるTBK1について、複数のTBK1 inhibitorがp62の機能を抑制し有力な遺伝子導入促進剤として利用できることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今後増加すると予測される未知のウイルス感染の予防や治療に対して、核酸ワクチンの重要性は益々高まると思われる。本研究で明らかとなった細胞内侵入直後におこる外来核酸周囲のオートファジー機構の解明は、これまで詳細が不明であった遺伝子導入の仕組みについての分子レベルでの発見であり、学術的な意義のみならず社会的にも注目度が高い。また本研究の成果である遺伝子導入促進剤の開発は、ゲノム編集動物やゲノム編集細胞などの基礎研究分野における遺伝子工学実験だけでなく、臨床研究の場での遺伝子改変において広く応用可能な手法となる。
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