研究課題/領域番号 |
19K06491
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
冨川 千恵 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 講師 (60527696)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | RNA / アミノアシルtRNA合成酵素 / 翻訳 / 非コードRNA / タンパク質合成 / 乳酸菌 / tRNA / small RNA |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の究極の目的は、乳酸菌にあるtRNA様small RNAの存在意義を明示し、生体への影響を解明することです。これまでに我々は、乳酸菌に存在するtRNAイソロイシン様のsmall RNAはIleではなくGlyを結合し、翻訳に利用されていない可能性があることを示しました。また、当該RNAは環状化構造をとる性質を併せ持っており、コドン翻訳以外の場所で機能している可能性が生じています。これら研究成果をさらに発展させるべく、本研究では「tRNA様small RNAの機能を解明」することを目指します。
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研究成果の概要 |
本研究は、L. plantarum イソロイシルtRNA合成酵素(IleRS)およびグリシルtRNA合成酵素(GlyRS)の基質特異性を明らかにすることを目指した。 IleRSに関しては、L. plantarumと同族のL. casei IleRSとのキメラ酵素を用い生化学解析により、L. casei tRNAIle(UAU)の認識にはIleRSのGly18Asn19が重要であることを明らかにした。以上の成果を、FEBS Journal誌に掲載することができた。L. plantarum GlyRSに関しては、生化学解析に加え、GlyRS単独のX線結晶構造解析データを得ることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アンチコドンがUAUであるtRNAIleを持つ生物種は限定されている。本研究において、当該tRNAにイソロイシンを結合することのできるイソロイシルtRNA合成酵素の特異性に関与するアミノ酸残基を特定した。また、アミノアシルtRNA合成酵素(ARS)についてはこれまで数多くの報告がなされてきたなか、α2β2ヘテロ四量体タイプのグリシルtRNA合成酵素(GlyRS)の構造は明らかにされていなかったが、本研究によりヘテロ四量体型GlyRSの全体構造が明らかとなった。以上の乳酸菌由来アミノアシルtRNA合成酵素に関する情報は、ARSの起源および分類を議論する上で非常に有用な情報であると考えられる。
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