研究課題/領域番号 |
19K06499
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
木下 和久 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 専任研究員 (60447886)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 染色体 / 細胞周期 / 細胞分裂 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、組換えサブユニットから再構成した複合体を用いてコンデンシンIの分子メカニズムを理解することにある。野生型と変異型の複合体をカエル卵抽出液の無細胞系に導入することにより、コンデンシンIの個々のサブユニットの役割と制御サブユニット間の機能的クロストークを明らかにする。さらに新規in vitroアッセイ系を確立し、染色体構築の過程をコンデンシンIの動態・作用機序という視点から分子解剖する。従来の研究手法では決して到達することができなかった深いレベルでの染色体構築の分子的基盤の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
分裂期染色体構築におけるコンデンシンIの分子メカニズムの解明を目指し、組換え型サブユニットから再構成したコンデンシンI複合体をカエル卵抽出液の無細胞系に導入し、個々のサブユニットの役割とサブユニット間の機能的クロストークを明らかにした。変異型複合体のループ押出し活性の解析の結果、カエル卵抽出液で観察される二つの対照的な欠損表現型はループ押出し活性の違いでは説明出来ないことがわかった。分裂期染色体構築にはループ押出しメカニズムだけでは十分でなく、コンデンシン間相互作用がループ間の反発に拮抗して働くことが重要であることを示唆しており、新たな分子モデルとして提唱した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分裂期染色体の構築のメカニズムは、そのプロセス自体が細胞の生存に必須であるという本質的な性質のために解析方法が限られており未解明のままであった。本研究成果の意義は、技術的困難を克服し染色体構築に中心的役割を担うコンデンシンの分子作用機構を詳細に明らかにした点にある。本研究独自のアプローチによって新たに示された分子活性を組み入れた染色体構築の分子モデルを提唱しており、今後さらなる研究の発展が期待される。
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