研究課題/領域番号 |
19K06500
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
小瀬 真吾 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 専任研究員 (90333278)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 核-細胞質間輸送 / ストレス応答 / HSP70 / Hikeshi / ストレス顆粒 / 熱ストレス応答 / タンパク質恒常性維持 / HSF1 / 核-細胞質間分子輸送 |
研究開始時の研究の概要 |
Hikeshiは、熱ストレス時に分子シャペロンHSP70を核に運ぶタンパク質である。しかし、Hikeshiの機能は熱ストレス時に限らず、Hikeshiを欠損した細胞では、正常温度でもストレス応答する遺伝子の発現量が上昇していることを見出した。本研究では、Hikeshiの機能解析を通して、HSP70の核での機能を明らかにする。さらに、遺伝性疾患由来のHikeshi変異体を解析することで、その発症機序の理解を目指す。
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研究実績の概要 |
核-細胞質間分子輸送は一般的にImportin betaファミリー分子よって担われている。しかし、熱などの細胞ストレス時には、Importin betaファミリー分子による輸送活性が低下する。一方、分子シャペロンHSP70は、熱ストレス時に細胞質から核への輸送が活性化する。このHSP70のストレス応答性核内輸送を担う運搬体分子がHikeshiである。その後の解析から、HSP70は、正常温度においても、その一部がHikeshiによって核に輸送されることが判った。HSP70は核において、転写因子HSF1の活性制御やタンパク質恒常性維持に重要な働きをすることを明らかにした。これらの結果は、正常温度においても、HSP70の核内機能が重要であることを示すものである。 細胞は熱などのストレスに曝されると、ストレス防御反応の一つとして、細胞質にストレス顆粒が形成される。しかし、Hikeshiノックアウト細胞では、熱ストレス時のストレス顆粒形成が顕著に抑制されていることが判った。HSP70阻害剤であるVER155008などで処理したHikeshiノックアウト細胞では、熱ストレス時のストレス顆粒形成が回復したことから、この現象はHSP70機能と関連していることが示唆された。しかし、別の細胞ストレスである亜ヒ酸で処理すると、Hikeshiノックアウト細胞でも野生型細胞同様にストレス顆粒が形成された。HSP70は、熱ストレス時には細胞質から核に移行するが、亜ヒ酸処理ではその多くが細胞質に局在したままである。野生型細胞に核外移行シグナルを付加したHSP70を過剰発現させても、熱ストレス時のストレス顆粒形成は十分には抑制されなかった。以上のことから、熱ストレス時のストレス顆粒形成にHikeshiによるHSP70の核への輸送とHSP70の核内機能が関与しているという新しい可能性が示唆された。
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