研究課題/領域番号 |
19K06511
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 (2021-2023) 名古屋大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
松浦 能行 国際医療福祉大学, 薬学部, 教授 (10402413)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 核移行 / X線結晶解析 / 核輸送 / がん / シグナル伝達 |
研究開始時の研究の概要 |
がんの発症と進展に寄与するシグナル伝達経路では、核膜孔を通したシグナル分子の選択的能動輸送(核移行)システムによって、シグナルが細胞核に伝わり、がんに関わるさまざまな遺伝子の発現を誘導することが多い。本研究では、将来的な創薬への応用(がんシグナル遮断薬の創生)を見据えた基礎研究として、多くの難治がんでがんの発症と進展に関わる主要な「がんシグナル分子」の核移行複合体(核移行受容体との複合体)の構造解析に取り組む。
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研究実績の概要 |
カリオフェリンベータファミリーに属するインポーティン13(以下IPO13と略称)は、核-細胞質間高分子輸送を担う運搬体タンパク質の一種であり、非小細胞肺がんにおいて過剰発現することが知られている。IPO13は、がんの進展に関わる転写因子の核移行を担い、腫瘍細胞の増殖に寄与すると考えられている。本研究では、人工知能プログラムを用いて、がんの進展に関わる転写因子とIPO13の複合体の構造モデリングを行った。その結果、複合体形成の構造基盤に関して、以下の4点を強く示唆する興味深い結果を得た:(1)この転写因子のIPO13結合ドメインは球状に折れたたまれる;(2)超らせん構造をもつIPO13は超らせんの内側表面でこの転写因子を包み込み、広範な結合インターフェースを形成してこの転写因子に結合する;(3)この転写因子は酸性アミノ酸残基に富むIPO13内側表面との静電相互作用などの広範な相互作用ネットワークによりIPO13と特異的に結合する;(4)この転写因子はIPO13との結合に関してRanGTPと競合する。
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