研究課題/領域番号 |
19K06522
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
滝沢 由政 東京大学, 定量生命科学研究所, 准教授 (00434291)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | クロマチン / ヌクレオソーム / クライオ電子顕微鏡 / 構造生物学 |
研究開始時の研究の概要 |
クロマチンは、ヌクレオソームと呼ばれるヒストンとDNAの複合体を最小単位として核内に高度に収納されている。申請者は、結晶化が困難な試料溶液をグリッド上で急速凍結し観察することのできるクライオ電顕鏡解析を使い、ヘテロクロマチン基本構造やネイティブDNA配列を含むヌクレオソームの3次元構造を明らかにしてきた。本研究課題では、クライオ電子顕微鏡を用いたクロマチン構造解析における急速凍結試料作製の効率化、高品質化および今まで構造解析が難しかったクロマチン複合体や高次クロマチンの可視化を実現するため、クロマチン基盤膜グリッドを創出する。
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研究成果の概要 |
真核生物のゲノムDNAは、ヌクレオソームを最小単位としたクロマチン構造をとることにより細胞核内に収納されている。クライオ電顕解析は、近年様々な技術革新が行われてきたが、急速凍結試料グリッド作製には、複合体の安定化や凍結条件の最適化など試料ごとに多くの課題が残されている。本研究課題では、クライオ電顕を用いたクロマチン構造解析における急速凍結試料作製の効率化、高品質化のため、クロマチン基盤膜グリッドの作製を目的としている。研究実績として、グリッド上の基盤となるグラフェンシートをグリッドに貼り、ヌクレオソームを吸着させることでグリッド上で濃縮および安定化させることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題は、クロマチン基盤膜グリッドを作製することにより、クライオ電子顕微鏡によるクロマチン構造解析の効率化および高品質化を図ることを目的としている。本研究を行った結果、グラフェンシートを貼ったグリッド上で、ヌクレオソームを化学固定することなく粒子の崩壊を防ぎ、クライオ電顕で観察することが可能となった。本研究により、クロマチン基盤膜グリッドの基礎ができたことにより、ヌクレオソームおよび高次クロマチンの構造解析だけでなく、エピゲノム情報を導入したクロマチンやクロマチン結合因子複合体などの構造解析の促進が期待できる。
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