研究課題/領域番号 |
19K06524
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田中 秀明 大阪大学, 蛋白質研究所, 准教授 (40346169)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | X線結晶構造解析 / 中性子結晶構造解析 / 光合成電子伝達 / フェレドキシン / 精密構造解析 / FNR / 高精度構造解析 / X線結晶構造解析 / 超高分解能 / 放射線損傷 / 光合成 / 電子伝達 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究により、生理的ペアの複合体結晶(Fd(oxi) + FNR(red)およびFd(red) + FNR(oxi))の精密構造解析が達成できれば、Fdから各依存酵素への電子伝達機構の違いや、電子の逆流防止機構を解明する事が可能となる。電子伝達については移動経路の他に、活性中心の酸化還元電位を考慮する必要があるが、精度の高い構造を決定して理論計算も行うことで完全な理解を目指す。Fdから最も電子を受け取りやすいFNRへの電子伝達メカニズムが解明されれば、電子伝達されにくい酵素の1つであるヒドロゲナーゼ(HydA1)を改変することで、水素を高効率で発生する組換え生物開発への道が開ける。
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研究成果の概要 |
本研究では電子伝達タンパク質フェレドキシン(Fd)とそのパートナータンパク質であるFNRをターゲットとして、両者の酸化還元状態に留意した超高分解能X線結晶構造解析と中性子結晶構造解析に取り組んだ。FdおよびFNRの酸化型結晶については、複数の結晶を用いてX線照射量が0.1MGyになるようにして高分解能回折強度データを収集することに成功した。Fdについては還元型の超高分解能回折強度データも収集することにも成功した。さらに、酸化型FNRの中性子結晶構造解析の実験では、J-PARCで中性子回折強度データをフルセット収集することに成功し、構造解析を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本来、電子伝達複合体は酸化還元により解離・会合するのが活性型である。本研究では、FdとFNRについて酸化還元状態に留意した構造解析(酸化型Fd 、還元型Fd、酸化型FNR、還元型FNR)を進めてきた。これらの構造を水素原子の位置も含めて決定することで、実験の都合で無視されてきた、酸化還元状態と水素原子の構造を正確に記述することができ、アミノ酸だけでは議論することができなかった新規情報を提供することが可能となる。
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