研究課題/領域番号 |
19K06527
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
高橋 大輔 九州大学, 薬学研究院, 講師 (70791523)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 脂質代謝酵素 / ジアシルグリセロールキナーゼ / EFハンド / 構造解析 / NMR / X線小角散乱 / SEC-SAXS/MALS / DGKα / 溶液NMR / 脂質キナーゼ / マルチドメイン酵素 / DGK / EF-hand / 複数ドメイン蛋白質 / 構造生物学 / 分子間相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
脂質代謝酵素の一つであるDGKαは,”がん細胞を増殖させるが,逆にT細胞の活性を減弱する”という生理学的にユニークな働きをもつため,DGKαは,新規がん免疫創薬の標的として近年注目され,阻害剤のスクリーニングも進められてきた.しかし,細胞膜近傍の疎水的な環境で働くDGKの分子機構の詳細は,不明のままであり,合理的な阻害剤設計に必要なDGKの立体構造も未だ決定されていない.本研究では,DGKαの触媒機構,及び複数の制御ドメインによる分子内活性化制御機構を構造生物学・物理化学・生化学的手法により多角的かつ詳細に解析し,DGKαの構造基盤を明らかにする.
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研究成果の概要 |
本研究では,新規がん免疫治療薬の標的として考えられている脂質代謝酵素DGKαの触媒機構,活性制御機構の構造基盤の解明を目的とした.まず,昆虫細胞発現系を用いて高純度のDGKαを調製し,結晶化を試みたが,結晶を得ることができなかった.打開策として,クライオ電顕単粒子解析による構造決定を目指し,抗DGKα抗体Fab断片との複合体を調製し,解析を進めた.また,N末端のEF領域がCa2+結合によりモルテングロビュールの状態から,コンパクトな状態へと変化し,その構造変化が隣接するRVH領域との相互作用を変化することをNMR, X線小角散乱等の物理化学的測定により明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新規のがん免疫治療薬の標的であるDGKαに関する構造生物学的理解は乏しく,活性が確認されて以来約60年,立体構造は不明のままである.本研究では,DGKα試料の大量発現・精製を進め,新たに抗DGK抗体Fabとの複合体を調製し,クライオ電顕による解析に着手することができた.また,種々の物理化学的手法を用いてDGKαの活性制御を担うN末端領域の構造・相互作用変化をさらに詳細に明らかにすることができた.DGKα阻害剤開発のためには,より高分解能での構造解析が必要になるが,Cryo-EMのための試料調製が進んだことや個々のドメインの相互作用を明らかにしたことは,今後の構造解析に大きく貢献したといえる.
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