研究課題/領域番号 |
19K06532
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
森 貴治 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 専任研究員 (90402445)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | クライオ電顕 / タンパク質 / 分子動力学計算 / 立体構造予測 / シミュレーション / 分子動力学法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、クライオ電子顕微鏡によって得られたタンパク質の近原子解像度の電顕像から、精密な全体構造をモデリングするための新しい方法論を開発する。従来のモデリング法を改良することで、これまで困難であったタンパク質中の揺らぎの大きい部分の精密な構造決定を実現し、正確なタンパク質機能の理解へつなげることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、クライオ電子顕微鏡を用いた単粒子解析により得られた実験データから、タンパク質の立体構造を精密にモデリングするための方法として、SAUA-FFR法を開発した。これにより従来の方法と比べて、タンパク質の二次構造をより正確に再現でき、また、タンパク質らしい構造を候補構造モデルの中から選択することが可能になった。本手法は分子動力学計算ソフトウェアGENESISに実装され、無償で利用できる。また、本手法に関するわかりやすいチュートリアルについても GENESIS のウェブサイト内で公開した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
蛋白質科学を医学あるいは薬学に応用するためには、タンパク質の構造と機能を正しく理解する必要がある。そのためには、タンパク質の立体構造を実験データから精密にモデリングする必要がある。現在の構造生物学において、単粒子解析を用いたタンパク質の立体構造モデリングは世界的に広く行われているが、得られた構造の妥当性の検証法、あるいは妥当な構造を選ぶ方法論の開発は未だ不十分である。本研究で開発したプロトコルは、合理的に妥当な構造モデルを選ぶ方法でもあり、本研究は蛋白質科学の発展に大きく貢献したと考えている。
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