研究課題/領域番号 |
19K06537
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
笠松 真吾 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (80738807)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 活性硫黄分子 / 超硫黄分子 / 低酸素 / 活性イオウ分子 / 低温耐性 / レドックスシグナル / ミトコンドリア / 低酸素耐性 / 活性イオウ / イオウ呼吸 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトを含むほとんどの生物は酸素を用いてエネルギー産生を行うため、低酸素状態に陥ると細胞や組織は傷害され、最終的に死に至る。一方で、ジリスやハムスターなどの冬眠動物は、低酸素耐性を持つことが知られている。しかし、その分子生理機構の詳細は未だよく解っていない。応募者らはごく最近、哺乳類のミトコンドリア内で発現しているシステインtRNA合成酵素(CARS2)より生成されるイオウ代謝物(活性イオウ分子種)が、エネルギー産生の過程で酸素の代わりに利用されること(イオウ呼吸)を明らかにした。本研究では、低酸素下におけるイオウ呼吸の役割を解析し、イオウ呼吸と低酸素耐性および冬眠の連関について解明する。
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研究成果の概要 |
Tyrosine methyl esterを出発物質として、活性イオウ分子種検出に最適な新規アルキル化試薬N-iodoacetyl tyrosine methyl ester (TME-IAM)を合成した。TME-IAMを用いた活性イオウ分子種メタボローム解析系を構築し、低酸素耐性を持つゴールデンハムスター腎(HaK)細胞と低酸素に脆弱であるヒト腎(HEK293)細胞を解析した結果、両細胞で異なる活性イオウ分子プロファイルを示すことが分かった。これらのことから、低酸素耐性機構に活性イオウ分子種が関与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題で開発したTME-IAMを用いることで、これまで検出が困難であった生体試料中の活性イオウ分子種を正確に検出することを可能となる。活性イオウ分子種は強力な抗酸化活性やレドックスシグナル制御活性を示すことが知られていることから、本検出試薬を用いた活性イオウ分子種メタボーム解析系は、酸化ストレス関連疾患や、がんなどの疾病・病態における活性イオウ分子種の生物学的意義を解析する上で非常に有用であると期待される。
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