研究課題/領域番号 |
19K06543
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
押川 清孝 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (50380051)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 細胞老化 / プロテオミクス / 代謝 / 代謝ネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
老化に伴い細胞は特殊な代謝状態を取ることが知られているが、これまで老化代謝を対象にした解析はあまり行われていない。 本研究課題では、各種老化誘導モデルを構築し、これら細胞老化における代謝ネットワークの全体像を明らかにすることを目的とする。本研究の実施・遂行の結果として代謝経路の人為的操作により老化状態を制御することが可能となれば、多くの細胞老化と関わると推定されている種々の疾患の診断や治療あるいは予防に役立つだけでなく、逆に老化を促進することによってがん細胞の撲滅を図る戦略も可能になることが期待される。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、3種類の老化細胞を樹立し、それらに共通して発現が低下していたDNA合成関連酵素群の過剰発現およびノックダウン実験を実施することで、代謝酵素量の介入実験による細胞老化の制御が可能かを検証した。DNA合成関連酵素の一つである、Ribonucleotide reductase catalytic subunit M1 (RRM1)遺伝子の発現を正常細胞で低下させたところ、細胞の増殖が停止し、老化細胞の表現型を示すことを見出した。 以上から、DNA合成酵素の発現を低下させることで細胞老化が生じることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
老化細胞は増殖細胞とは異なった代謝状態を取ることが知られているが、これまでにさまざまな老化細胞の代謝ネットワークを対象にした解析例はほとんどない。加えてDNA合成関連酵素が直接、細胞老化を制御しているという報告は国内外において、あまり見当たらない。 本研究により解明された細胞老化における代謝システムの分子機構は、老化研究において新たなメカニズムを理解する上で非常に重要であると考えられる。
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