研究課題/領域番号 |
19K06550
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
和田 俊樹 (矢部俊樹) 金沢医科大学, 医学部, 講師 (10451634)
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研究分担者 |
海野 昌喜 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 教授 (10359549)
小内 伸幸 金沢医科大学, 医学部, 教授 (50323605)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | サイトカイン / 蛋白質輸送 / 好酸球 / マクロファージ / Sortilin / PCBP1 / アレルギー |
研究開始時の研究の概要 |
Sortilinは様々なリガンドと相互作用し,IFN-αを始めとする炎症性サイトカインの細胞外への輸送に重要な役割を果たす.本研究では,好酸球におけるSortilinの機能を細胞レベル及びコンディショナルノックアウトマウスを用いた個体レベルにて明らかにすると同時に,X線結晶構造解析にてSortilinのリガンド認識機構を原子レベルでも明らかにすることで,Sortilinの好酸球における機能を,原子レベルから個体レベルで明らかにすることを目指す.
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研究実績の概要 |
免疫細胞から産生される炎症性サイトカインの分泌制御は,適切な炎症応答のバランスを保つうえで極めて重要である.これまで,PCBP1によって発現制御を受けるSortilinが様々なサイトカインと相互作用し,IFN-αの細胞外への輸送に重要な役割を果たすことを明らかにしてきた.本研究では,Sortilinの機能をより深く理解するため,Sortilinとリガンドの相互作用を原始レベルで明らかとすることを目指した.また,コンディショナルノックアウトマウスを用いてSortilinの機能を個体レベルでも明らかにすることを目指した.構造解析に関しては,Sortilinのリガンドの一つであるIFN-αに関する構造解析に関する結果を得た.これまで詳細な単量体の構造が報告されていなかったIFN-αの側鎖情報を含む詳細な単量体の構造を,マウス由来IFN-αにて結晶構造解析にて決定した.更に,得られた構造情報を用いたドッキングシミュレーションより,IFN-α上のSortilinと相互作用に重要かつ進化的によく保存されていたアミノ酸残基の推定と,変異体を用いた細胞からの分泌活性測定より,Sortilinに依存したIFN-α分泌に重要なアミノ酸を決定した.機能解析では,Sortilinの好酸球特異的Sortilin欠損マウスの作成と解析を行い,アレルギーモデルにて興味深い結果を得られた.また,Sortilinの機能をより理解するため,この発現制御に関与するPCBP1の機能解析を行った.マクロファージ特異的KOマウスを作出し腸炎モデルでの解析を行ったところ,KOマウスにおいて炎症応答時の単球のケモカインに依存した組織への遊走の減弱と共に炎症症状の緩和が見られた.以上から,PCBP1は炎症時にマクロファージのケモカイン発現制御を介した単球遊走制御に関与すると考えられる.
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