研究課題/領域番号 |
19K06552
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 県立広島大学 (2020-2021) 有明工業高等専門学校 (2019) |
研究代表者 |
伊原 伸治 県立広島大学, 生物資源科学部, 教授 (70373272)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | モデル生物 / 凝集タンパク質 / 小胞体 / 疾患モデル / 疾患モデル生物 / 還元酵素 / GPI |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、異常な凝集タンパク質が小胞体内腔に蓄積する疾患モデル生物を用いて、凝集タンパク質の形成とその凝集を解きほぐす分子基盤を明らかにする。凝集タンパク質は機能が失われた状態のみならず、凝集タンパク質そのものが細胞にとって有害であり、様々な神経変性疾患の発症に関わっている。申請課題では、多彩な症状の一因と推定される凝集タンパク質の形成機構とその凝集を解きほぐす分子機構を明らかにして、pigN遺伝子変異による遺伝子疾患の理解及び神経変性疾患の治療法を目指した標的分子の機能解析を行う。
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研究成果の概要 |
凝集タンパク質が減少するサプレッサースクリーニングによって樹立したERdj-5の局在の観察を行い、ERdj-5が小胞体ストレスに応じて、咽頭、体壁筋肉、腸で強い発現が誘導されることを明らかにした。またサプレッサー変異により凝集タンパク質の過剰なジスルフィド結合が謙虚に減少することが明らかになった。さらに凝集タンパク質に対して、ERdj-5の応答性を調べた結果、ERdj-5はこれらの凝集タンパク質に応答して、その発現が増強すること、さらに凝集タンパク質に組み込まれることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞ストレスを引き起こす外的要因(紫外線、活性酸素等)は、凝集タンパク質の形成を誘導する事から、神経変性疾患の発症に関与している。神経変性疾患の発症原因の探索、その病態の軽減は、健全な高齢化社会の実現のために喫緊の研究課題である。小胞体ジスルフィド還元酵素ERdj-5は、その凝集タンパク質で過剰に形成されるジスルフィド結合を開裂させる酵素であり、その細胞ストレス応答性やストレスに対する局在変動、凝集タンパク質に対する基質特異性を明らかにしたことは、神経変性疾患の主要因である凝集タンパク質の解消につながることが期待できる。
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