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天然変性蛋白質による可逆的凝集機構の構造学的解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K06584
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分43040:生物物理学関連
研究機関京都大学

研究代表者

関山 直孝  京都大学, 理学研究科, 助教 (50758810)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード液-液相分離 / 天然変性タンパク質 / 神経変性疾患 / タンパク質 / 相分離 / 構造生物学 / RNA / 天然変性領域
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、IDRによる自己組織化が蛋白質を機能的なまま凝集・解離させる機構を明らかにすることである。IDRが形成するLLPSやアミロイド様繊維などの高次凝集体構造を原子レベルで決定し、可逆的に凝集・解離を繰り返すことができるメカニズムを明らかにする。ストレス顆粒内で蛋白質同士が不可逆な沈殿を形成しないのは、IDRが緩衝材のような働きをしているためであると考えられる。LLPS環境におけるIDRと蛋白質との相互作用を解析し、IDRが非特異的相互作用を抑制し蛋白質を安定化しているメカニズムを明らかにする。

研究成果の概要

TIA-1は、プリオン様ドメイン(PLD)を介して自己組織化する機能を持つ。TIA-1のPLDには、筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの神経変性疾患に関連するアミノ酸変異が同定されている。本研究では、これらの変異が引き起こす病態構造を明らかにした。NMR解析では、PLDの動的構造がアミノ酸の物理化学的性質によって決定されることを明らかにした。分子動力学計算と結晶構造解析では、ALS変異であるP362LとA381Tがそれぞれbシート相互作用と高密度な凝縮集合を誘導することを明らかにした。以上の結果は、これらの変異が液滴形成後の病原性アミロイド線維化の可能性を高めていることを示唆している。

研究成果の学術的意義や社会的意義

TIA-1 PLDの構造学的研究により、神経変性疾患に関連するアミノ酸変異の影響が明らかになった。TIA-1は、何百種類ものタンパク質から構成されるストレス顆粒の中心的な役割を担っている。この事実は、TIA-1による自己組織化の破綻が、他のストレス顆粒構成因子との相互作用ネットワークを破壊し、不可逆凝集さらには神経変性疾患発症の発端になる可能性を示唆する。今回のTIA-1 PLDに関する詳細な構造学的知見により、筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの神経変性疾患の発症メカニズムの解明につながることが期待される。

報告書

(4件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] TIA-1 プリオン様ドメインの ALS 関連変異は高度に凝縮した病原体構造を引き起こす2022

    • 著者名/発表者名
      関山 直孝、高場 圭章、赤木 謙一、大谷 寧子、今村 香代、寺川 剛、山下 恵太郎、米倉 功治、児玉 高志、杤尾 豪人
    • 学会等名
      蛋白質科学会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2023-01-30  

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