研究課題/領域番号 |
19K06586
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
久冨 修 大阪大学, 理学研究科, 准教授 (60231544)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | オーレオクローム / LOVドメイン / フラビン / bZIP / 光制御型転写因子 / bZIPドメイン / 光活性化転写因子 / 光情報変換 / bZIP型転写因子 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、代表者らが開発した光制御型転写因子(光ジッパー、略称PZ)の解析を通じて、光情報の変換と伝達の過程を生物物理学的な観点から明らかにすることを目的とする。具体的には、青色光が誘起するLOVドメインの構造変化によりbZIPドメインが活性化する機構、bZIPドメインが標的DNA配列と複合体を形成する機構を解明する。また、PZは、転写活性の制御をはじめ、光二量体化を利用したタンパク質の活性制御やコイルドコイル形成の制御など、様々な応用展開が考えられるので、光制御モジュールとしての活用も視野に入れて研究を進める。
|
研究成果の概要 |
本研究は、代表者らが開発した光制御型転写因子(光ジッパータンパク質、略称PZ)をモデルタンパク質として解析し、LOVドメインによる光情報の変換と伝達の過程を明らかにすることを目的として行った。発色団(FMN)が光により励起すると、複数アミノ酸を介してLOVドメインの構造変化が誘起される。その構造変化は、LOVコアにあるβシートの疎水的領域を介してA'αヘリックスがLOVコアから解離する。それにより、LOVドメインの二量体化とbZIPドメインの解離が生じ、結果として、DNA結合性が増大するというAUREO1の光依存的転写活性調節の分子機構が明らかになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ビタミンB2であるフラビンは、すべての生物に必要不可欠な原子団である。フラビンは酸化還元反応を触媒する多くのタンパク質に含まれるとともに、青色光を受容するための光センサータンパク質中に存在することが知られている。光センサーとしてフラビンを利用するタンパク質には、light oxygen voltage(LOV)ドメインという特徴的な領域が存在する。本研究により、オーレオクロームのLOVドメインの光情報の変換と伝達の分子機構が解明された。本研究により得られた知見は、他のフラビンタンパク質の作動原理の解明や、新たな光遺伝学ツールの作成にも有用であると考えられる。
|