研究課題/領域番号 |
19K06598
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
渕上 壮太郎 京都大学, 理学研究科, 特定准教授 (00381468)
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研究分担者 |
末松 和美 (七種和美) 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (60608769)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | データ同化 / 粗視化分子モデル / 分子シミュレーション / イオンモビリティ質量分析 / X線小角散乱 / シミュレーション / X 線小角散乱 / マルコフ状態モデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,シミュレーションでは再現が困難なタンパク質の立体構造やその集団(アンサンブル)を,実験の観測データを組み合わせるデータ同化によって構築する手法の開発・確立を目指す.具体的な実験の観測データとしては,イオンモビリティ質量分析法で得られる真空中における分子の衝突断面積と,X線小角散乱法で計測されるタンパク質水溶液の散乱曲線とを取り上げる.また,得られた構造アンサンブルに対して,マルコフ状態モデルをはじめとする各種の解析手法を適用し,タンパク質が示す運動の特徴を明らかにする.
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研究成果の概要 |
近年,生体分子の多様な計測・解析技術が開発され,それにより得られた実験データとシミュレーションや情報科学の手法による結果とを融合(データ同化)させることによって,これまで困難であったより高度でより詳細な解析が可能となってきている. そこで本研究では,観測手法としてイオンモビリティ質量分析法とX線小角散乱法に着目し,粗視化シミュレーションによるデータ同化手法を開発し,多様な立体構造を取り得るタンパク質への適用によって実験結果を説明し得る適切で的確な構造アンサンブルを構築可能なことを示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
データ同化は,現在,自然科学や社会科学における多くの分野で注目され,活発な研究が進められており,その手法は高い適用可能性・実用性・有用性が広く認識されている. タンパク質の実験データでは,得られる情報が限定的であり,測定機器の限界やノイズの影響によって十分な分解能が得られない場合も多いが,データ同化の手法を適用することでタンパク質の多様な運動の実態を解明することが可能となる.それによって,タンパク質の機能を理解・制御する上で基礎的な情報が得られるとともに,多くの基礎研究や応用研究を推進・誘起することが期待される.
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