研究課題/領域番号 |
19K06628
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43060:システムゲノム科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
河口 真一 大阪大学, 生命機能研究科, 助教 (40321749)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | エピトランスクリプトーム / 塩基修飾 / 生殖幹細胞 / ナノポア / Direct-mRNA-seq / ナノポア / ポリA鎖長 |
研究開始時の研究の概要 |
mRNAの塩基は、転写と同時期にメチル化などの様々な修飾を受けており、その後のRNAプロセシングなどに影響する。その結果、1つの遺伝子から異なるアイソフォームのmRNAが産生されたり、mRNAの翻訳効率が変化したりして、様々な生命現象に関与する。数多くの塩基修飾が知られているが、mRNA上の特定の塩基修飾の機能が解明された例は未だ少なく、多くの塩基修飾の分子機能は不明なままである。本研究では、ナノポア法を用いた測定により、ショウジョウバエの生殖幹細胞に特異的なRNA塩基修飾部位を見出す。塩基修飾に伴うRNAプロセシングの変化を調べることによって、生殖幹細胞の特殊性のメカニズムに迫る。
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研究成果の概要 |
近年、mRNAの塩基がメチル化などの修飾を受けていることが明らかとなり、その機能が注目されている。本研究では、新規なナノポア装置を用いた第4世代塩基配列決定法を用いて、mRNAの塩基修飾部位を検出した。その結果、1遺伝子あたり最大で30程度の修飾候補部位を1塩基レベルで同定することができた。生殖幹細胞様の未分化な細胞では、翻訳伸長因子やアクチンをコードするmRNAに塩基修飾が多いことが示された。さらに、代謝系酵素の1つであるMen-bの3’UTR領域は、塩基修飾部位が複数あり、スプライシング制御が見られることから、それらの関連性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遺伝子をコードする塩基配列の変化が疾患の原因となることと同様に、塩基修飾の変化に伴う疾患も知られている。これまで、mRNA上の修飾塩基を直接検出する方法はなかったが、新規なナノポア装置を用いた第4世代塩基配列決定法によって可能となってきた。この方法を用いることによって、簡便に、さまざまな細胞種における塩基修飾を測定することが出来る。今後、細胞単位での遺伝子発現情報に加えて、塩基修飾情報が蓄積され、それらを統合することによって、塩基修飾の多様な生理学的意義が明らかになると期待される。
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