研究課題/領域番号 |
19K06641
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
前川 裕美 九州大学, 農学研究院, 講師 (80399683)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Mitotic Exit Network / yeast / Ogataea polymorpha / SPOC / 細胞周期 / SPB / 出芽酵母 / Cdc15キナーゼ / Ogataea polymorph / メタノール資化酵母 / SPB分配 / MEN / 微小管 |
研究開始時の研究の概要 |
高等真核細胞の中心体や酵母のSpindle Pole Body (SPB)は微小管重合中心として細胞分裂に必須の役割を果たすことに加えて、シグナル伝達経路の足場として重要な役割を果たしている。出芽酵母のシグナル伝達経路Mitotic Exit Network(MEN)はSPB上で非対称に局在・制御されるが、この非対称性の分子基盤と重要性は明らかになっていない。本研究では、MEN非対称性が細胞周期制御に果たす役割を検証する。また、非モデル酵母O. polymorphaでのMENおよびSPB構造・活性の分子制御機構を解析し、これらの制御機構が進化的に保存性されているかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
モデル酵母Saccharomyces cerevisiaeとは遠縁のメタノール資化酵母Ogataea polymorphaにおいて、分裂後期のシグナル伝達経路とチェックポイントを解析した。モデル酵母と同様に、O. polymorphaのシグナル伝達経路はSPBに局在するが、キナーゼが一つ多く、またSPB局在には違いが見られた。モデル酵母とは異なり、O. polymorphaの2つのキナーゼは母細胞SPBにのみ局在・活性化されることが示唆された。本研究により、出芽酵母のシグナル伝達の分子構成・活性制御にはダイバーシティがあり、これらの変化は進化の比較的最近起こったことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
モデル酵母Saccharomyces cerevisiaeの細胞周期制御に重要なMEN、SPOCの分子制御機構については長年にわたり詳細に研究されてきたが、他の出芽酵母種での進化的保存性については十分な検証は行われてこなかった。本研究により、同じ子嚢菌出芽酵母であってもシグナル伝達経路の分子構成・活性制御機構に違いが見られること、これらの違いが進化過程の比較的最近起こったことが明らかになったことは、分子機構の進化の理解に貢献するだけでなく、非モデル酵母の産業利用に向けた基礎生物学的研究の重要性を示したことに意義があった。
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