研究課題/領域番号 |
19K06649
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
大坪 瑶子 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 特任助教 (80580266)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 栄養応答 / TORキナーゼ / 有性生殖 / 分裂酵母 / 有性生殖開始 / tRNA / 細胞内シグナル伝達 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞は、自身をとりまく環境中の栄養状態を感知して、増殖、分化を適切に切り換えながら、変化に適応している。栄養応答機構には、真核生物に広く保存されているTORキナーゼを中心とするシグナル伝達経路が大きく関与していることが示されている。申請者は、タンパク質合成に不可欠なtRNAの前駆体が、栄養状態に応じたTORキナーゼの活性調節でも重要な働きをしていることを見出した。本研究では、栄養応答機構においてtRNA前駆体が果たす役割の全貌を明らかにする。また、栄養応答に異常を示す変異体の解析を通して、栄養応答機構の詳細を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、細胞に普遍的に備わる、栄養状態に適切に応答するための制御機構の解明を目標に、分裂酵母の栄養飢餓応答の解析を進めた。これまでに、tRNAの前駆体がTORキナーゼの活性調節に関わるという結果が得られている。tRNAとTOR両者に関連する候補因子を新規に単離した。また、TORキナーゼの下流で、有性生殖に関連する遺伝子の発現制御機構の解析を進め、有性生殖関連転写産物が体細胞周期で選択的に認識され分解される仕組みを明らかにした。さらに、硫黄飢餓時のTORキナーゼの活性変化についても解析を進めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
栄養飢餓応答は、細胞にとって最も基本的なシステムの一つである。本研究成果により、真核生物に広く保存されたTORキナーゼの働きについてより深く理解が進むとともに、細胞の基本原理の解明に繋がっていくことが期待される。また、飢餓応答システムの変化や破綻が、老化の進行やガンや糖尿病等の発症に関わっていることから、本研究成果が、将来的には新しい診断法や治療法の開発等に応用されることも期待できる。
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