研究課題/領域番号 |
19K06664
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
菊池 浩二 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 講師 (70457290)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 軟骨細胞 / 細胞極性 / Map7D1 / 分化 / 内軟骨性骨化 / Map7d1 / Map7d2 / 微小管 / 神経細胞 / 機能のダイバーシティ / ゲノム編集 / 微小管-Wnt/PCPネットワーク / GFPノックインマウス / 骨格形成 / Wnt/PCPシグナル経路 / 微小管リモデリング / 軟骨組織 / イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
私共はこれまでの研究成果から、微小管-Wnt/PCPネットワークの制御分子であるMap7/7D1がWnt/PCP分子群のひとつであるDvlの局在化を制御して軟骨細胞の細胞極性を決定している可能性を考えている。本研究ではゲノム編集技術・蛍光イメージング技術を活用して、上記の可能性について当該分子のノックアウトマウス由来・軟骨組織を用いた解析を実施する。さらに、ノックインマウス由来・軟骨組織の器官培養下での蛍光ライブイメージングを試み、生理的な条件下での軟骨細胞・細胞極性形成過程における内在性レベルでの分子ダイナミクスを解析する。
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研究成果の概要 |
私共が発見した細胞極性形成を制御する新たな分子メカニズム:微小管-Wnt/PCPネットワーク(EMBO Rep., 2018.)に関して、哺乳類動物の組織形成時における機能を明らかにすべく、マウスを用いた解析を実施した。私共は、制御分子のひとつであるMap7D1が軟骨細胞の細胞極性形成に関与し、さらに、細胞極性の異常により生じる軟骨細胞の分化の乱れが骨形成に必要な細胞間相互作用に影響する可能性を見出した。特に、分化状態に応じてMap7D1の発現や局在パターンが変化した事から、Map7D1の分子ダイナミクス変化によって軟骨細胞の細胞極性形成が制御される可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
内軟骨性骨化では、分化系譜に沿って配列した軟骨細胞と血管/破骨細胞/骨芽細胞などの細胞間相互作用によって、軟骨組織が骨組織へと置換されていく。この時に、分化系譜に沿った軟骨細胞の配列:カラム形成には、細胞極性:紡錘体軸/細胞挿入/繊毛形成/配列保持が必須である。しかし、軟骨細胞の細胞極性形成メカニズムは依然として未解明な点が多く残されている。私共は、その鍵となりうる分子としてMap7D1を見出した。本研究がさらに進展する事で、骨格形成の仕組みを理解するという学術的重要性のみならず、内軟骨性骨化の異常により生じる骨軟骨異形成症の発症原理の理解につながる。
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