研究課題/領域番号 |
19K06668
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 基礎生物学研究所 |
研究代表者 |
鎌田 芳彰 基礎生物学研究所, 多様性生物学研究室, 助教 (20291891)
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研究分担者 |
松浦 彰 千葉大学, 大学院理学研究院, 教授 (10272692)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 酵母 / アミノ酸 / シグナル伝達 / トア複合体 / 細胞応答 / タンパク質合成 / Tor / プロテインキナーゼ |
研究開始時の研究の概要 |
トア複合体1(TORC1)は細胞にとって必須のプロテインキナーゼであり、細胞内アミノ酸センシングを担っている。しかし、TORC1が20種類のアミノ酸すべてを個別にモニターし、活性調節を受ける仕組みは未解明のまま残されている。 申請者は、これまでにtRNAを介したTORC1によるアミノ酸センシングの新規モデルを提唱した(Kamada 2017)。 本研究では、研究代表者は研究分担者と共に、遺伝学的・生化学的手法、そして最新鋭の構造解析やメタボローム解析を駆使して、細胞内アミノ酸センシング機構を分子メカニズムの視点および生理学的な視点から解明し、新規モデルに確証を付与する計画である。
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研究成果の概要 |
トア複合体1(TORC1)がアミノ酸情報を感知し活性制御を受ける分子メカニズムの解明を目標に研究を行った。本研究の最大の目的は、tRNAをアミノ酸飢餓シグナルとした新規TORC1制御モデルの検証である。 私はTor1のFRBドメインがtRNAと結合することを見出した。FRBドメインはTORC1の阻害剤rapamycinが結合する部位として知られる。よって、tRNAはrapamycinと同様の作用機作によりTORC1を制御することが示唆された。そこで、tRNAとFRBドメインの結合様式の構造生物学的解析とそれを基にしたFRBドメインに変異を導入する、この2つの手法によって上記のモデルを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
TORC1によるアミノ酸センシング研究において、Sabatiniが提唱する低分子量GTPase Ragを介したTORC1制御モデルが、多くの矛盾点を抱えつつも広く受け入れられている(Bar-Peled, 2013)。しかし、最近多くの疑問が国内外のTOR研究者により呈され、再考を余儀なくされている。本研究により提唱・検証された新規モデルは、TOR研究分野にパラダイムシフトを起こすことが期待される。
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