研究課題/領域番号 |
19K06678
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吉野 剛史 九州大学, 医学研究院, 助教 (10749328)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | マウスES細胞 / 卵巣オルガノイド / 卵巣サブポピュレーション / 再構築卵胞 / 誘導胎児卵巣細胞 / 卵胞 / 卵子 / 卵巣 / 再構築 / 間質細胞 / 支持細胞 / ES細胞 / オルガノイド / 誘導生殖巣細胞 / 卵巣サブタイプ / 誘導卵巣体細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、マウス多能性幹細胞を卵子へと分化させる技術が確立されたが、卵胞構築のために胎児卵巣細胞を要する。本研究ではこれと同等の細胞をマウスES細胞から誘導し、卵子再構築系を完成させる。 代表者は胎児卵巣様細胞(SCLCs)の誘導法を確立したが、卵胞形成効率は胎児卵巣の数十分の一であり、卵胞を形成する細胞セットが十分に誘導されていない様である。そこで、卵巣のサブタイプへの分化を示すレポーターマウスを樹立し、各細胞を分取し、卵胞構築に十分なセットを解明する。このセットをSCLCsから誘導分取することで、高効率で卵胞を構築する完成させる。
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研究成果の概要 |
卵巣の体細胞 をマウスES細胞から誘導した。誘導細胞が、胎児卵巣の全ての体細胞サブポピュレーションに分化していることもシングルセルRNA-seq解析によりを確認した。さらに誘導細胞を誘導始原生殖細胞 (雌) と凝集して生殖巣を再構築し、体外で培養すると生体の卵巣形成過程を模倣して発生することを分化レポーターを利用し確認した。すなわち、生殖細胞は減数分裂を起こし、卵へと分化し、これをFoxl2陽性の雌性支持細胞とNr5a1強陽性の莢膜細胞を覆う卵胞構造が再構築された。さらに、この卵胞を成長・成熟培養に供し、MII卵を得て、体外受精により産仔をえた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により初めて卵巣オルガノイドが多能性幹細胞から再構築された。卵巣と精巣の原基である未分化生殖巣を構成する細胞は始原生殖細胞(PGC)と体細胞に分けられ、発生は体細胞に主導される。これまでにPGC様細胞はマウス、ヒトなどの多能性肝細胞から誘導されたが、体細胞の誘導研究は進んでいなかった。本研究は、マウスES細胞から生殖巣体細胞を誘導しPGC様細胞と生殖巣(卵巣)を構築し卵子を作出できた点で学術的及び社会的に意義ぶかい。本研究の成果をもとに、ヒトなど多くの動物の生殖巣オルガノイドを利用してのヒトなどの種特異的な生殖細胞/生殖巣の形成に関する研究が進ことが期待される。
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