研究課題/領域番号 |
19K06697
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
|
研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
乾 雅史 明治大学, 農学部, 専任准教授 (20643498)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 骨格筋 / 腱 / 軟骨 / 発生 / Scleraxis / iGONAD / 組織間相互作用 / 形態形成 |
研究開始時の研究の概要 |
脊椎動物は骨格筋で生じた力が腱を介して骨格動かすことで身体運動を実現するが、全身で数百に上る骨格筋が発生の過程で常に正しい腱・骨と結合する仕組みは明らかではない。本研究では掛け合わせにより腱組織を減少させたマウスを用いることで筋と腱の相互作用を明らかにすることを目的にする。具体的には腱が正常な胚と腱が失われた胚の筋配向を詳細に解析すること、腱から分泌されて筋肉を誘導する因子を同定すること、そしてそれらの候補因子のノックアウトマウスを作成することを通じて生体内での役割を明らかにする。本研究により運動器形態形成に必要な新規細胞間シグナル伝達が明らかになることが期待される。
|
研究成果の概要 |
本研究は脊椎動物ではほとんど明らかになっていない、腱から骨格筋への情報伝達による筋配向制御メカニズムを明らかにすることを目的とした。そのために、発生中の胚から腱を除去するアプローチで腱から骨格筋への情報伝達の重要性を示した。またその際に発現変動する遺伝子群から筋腱結合を制御する因子の同定を試みた。本研究の結果から、筋腱境界領域に発現し、結合形成に関与する可能性のある20以上の遺伝子群を同定し、またiGonad法を用いた遺伝子ノックダウンから筋腱結合を制御しうる分泌遺伝子ファミリーを1つ同定した。本研究の結果から、発生中の胚の筋腱相互作用について多数の新たな知見が見出された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果から、哺乳類の全身に多数存在する骨格筋が間違いなく正しい腱・骨と結合するメカニズムの一端を明らかにすることができた。この成果は生物の複雑な形態形成を理解するという基礎研究としての意義があるだけでなく、将来的には骨格筋や腱の再生医療に際し、より効率よく・正しい形態で再生組織を形成するための重要な情報を提供する基盤となる研究であり、基礎研究・応用研究両面から意義のあるものと考える。
|