研究課題/領域番号 |
19K06698
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
河崎 敏広 国立遺伝学研究所, 遺伝形質研究系, 特命助教 (30770630)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 生殖幹細胞 / 自己複製 / 減数分裂 / 精子形成 / 精子幹細胞 / 精原細胞 / ゼブラフィッシュ / 生殖細胞 / 魚類 |
研究開始時の研究の概要 |
精子形成では、精原細胞が一定回数の体細胞分裂による増殖をしながら成熟し、減数分裂を開始する。未成熟な細胞が減数分裂を起こさない事は、動物に広く共有された仕組みである。精原細胞の増殖に伴う成熟と減数分裂の開始は密接に関係するが、これらの過程を制御する機構は殆ど解明されていない。 本研究は、精原細胞の成熟と減数分裂開始における新規制御因子の同定を目的とする。「成熟できない変異体」、「減数分裂を異常に起こす変異体」、「正常個体」の精原細胞のトランスレイトーム解析(網羅的な翻訳活性解析)によって精原細胞の成熟因子、および減数分裂開始因子の候補を探索し、それらの機能解析を行い、両因子の同定を目指す。
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研究成果の概要 |
精子形成では、精原細胞の増殖に伴う成熟と減数分裂のスタートは密接に関係する。これらの過程を制御する機構の解明のための分子基盤を確立するため、精子幹細胞が分化できないゼブラフィッシュmoto変異体、未分化型精原細胞が減数分裂を開始してしまうPM-035変異体を用いて、未分化型精原細胞特異的にGFPタグを付加したRpl10a発現させ、GFP抗体を用いたRNA-免疫沈降シーケンス解析(TRAP-seq)によってトランスレイトーム解析を行い、それぞれの過程に特徴的なタンパク質群およびパスウェイを同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生殖幹細胞の自己複製・分化制御機構や減数分裂の開始機構の解析は、マウスやショウジョウバエで精力的に行われ理解が進んできたが未だ解明に至ったとは言えない状況にある。本研究でトランスレイトーム解析に用いたmotoおよびPM-035変異体は先行する動物種においてもユニークな表現型を持つため、本研究からのフィードバックも期待される。またこれら学術的意義以外にも、魚類における生殖原細胞の解析はあまり進んでいないため、本研究におけるゼブラフィッシュ精原細胞における分子基盤の確立は資源枯渇が問題になっている日本の水産研究にも資するものであると考えられる。
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