研究課題/領域番号 |
19K06702
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
小竹 敬久 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (20334146)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ビタミンC / 糖ヌクレオチド / GDP-マンノース / 環境ストレス / タンパク質分解制御 / グルコマンナン / シロイヌナズナ / VTC1 / KJC1 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、①明・暗条件下、KJC1の存在・非存在下で、VTC1タンパク質の分解を調べ、KJC1が明条件でのVTC1の分解抑制の主要因子であることを証明する。また、②酵母ツーハイブリッド法により、KJC1とVTC1の相互作用部位を決定する。さらに、③明・暗条件でVTC1複合体を単離し、複合体の構成因子の変化やKJC1の修飾の変化を調べ、この分解制御に関わる新奇のタンパク質や要因を明らかにする。
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研究成果の概要 |
植物のビタミンC合成経路の律速反応であるMan 1-リン酸からのGDP-Manの合成は、GDP-ManピロホスホリラーゼVTC1により触媒される。KJC1はVTC1の活性を高める因子であるが分子機能は不明だった。FLAG-VTC1が発現するシロイヌナズナを作出し、VTC1のタンパク質レベルを調べたところ、kjc1変異体では1割以下に低下していた。また、シロイヌナズナ抽出液を分子量別に分画してGDP-Man合成活性を調べたところ、野生型植物では高分子画分に活性があるのに対して、kjc1変異体では活性がなかった。植物生体内でVTC1はKJC1と複合体を形成することで分解から免れていると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ビタミンCは植物細胞内の酸化還元レベルの調節に極めて重要な分子であり、体内でビタミンCを合成できない我々ヒトにとっては欠くことができない栄養素の一つである。これまでにビタミンCの合成に関わる各種の酵素が同定されているが、合成の調節機構はいまだに不明な点が多い。特に遺伝子発現後のタンパク質レベルの調節機構がわかっていなかった。本研究は、VTC1の相互作用因子KJC1により、VTC1が分解から守られていることがわかり、ビタミンC合成制御機構の一端を明らかにした。
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