研究課題/領域番号 |
19K06704
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
西川 周一 新潟大学, 自然科学系, 教授 (10252222)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 核膜融合 / 雌性配偶体 / 重複受精 / シロイヌナズナ / 核膜タンパク質 / 細胞核融合 / 有性生殖 / 膜融合 / 膜タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
われわれは、シロイヌナズナの雌性配偶体を用いた遺伝子発現誘導系を開発し、これを用いた解析によって、核内膜のSUNタンパク質が雌性配偶体形成過程の極核融合に必要であることを明らかにした。SUNタンパク質は、核外膜のKASHタンパク質とともにLINC複合体を形成しているが、極核融合ではSUN-KASH相互作用が必要であることも示した。本研究では、植物の有性生殖の核融合におけるLINC複合体の役割の解明を目指す。このため、1)極核融合過程で機能するKASHタンパク質の同定と機能解析、2)精核融合過程におけるLINC複合体の役割の解析、3)極核移動過程におけるアクチン細胞骨格系の役割の解析、を行う。
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研究成果の概要 |
LINC複合体は核内膜のSUNタンパク質と核外膜のKASHタンパク質によって形成され、核の移動や位置決定などで機能するタンパク質複合体である。本研究では雌性配偶体特異的な遺伝子発現誘導系を改良し、これを用いて、シロイヌナズナ有性生殖過程の核融合(極核融合と精核融合)におけるLINC複合体の役割の解析を行った。解析の結果、SUNタンパク質は極核融合には必要であるが、精核融合には関与しないことを示唆する結果を得た。また、雌性配偶体で発現するKASHタンパク質の特定とその機能解析、核膜融合に必要な核膜タンパク質GEX1の機能領域の解析を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で作製した改良型の雌性配偶体特異的な遺伝子発現誘導系は、雌性配偶体形成初期過程からの遺伝子機能の解析を含め、利用可能な範囲が広がったといえる。また、極核融合と精核融合のメカニズムの違いを示唆する結果は、2種類の核融合を区別する機構の探索への展開が期待できる。本研究によって特定したKASHタンパク質やGEX1を足がかりとした解析によって、有性生殖過程の核膜融合の分子機構の理解が進むと考えられる。
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