研究課題/領域番号 |
19K06713
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
坂田 洋一 東京農業大学, 生命科学部, 教授 (50277240)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ABA / 浸透圧 / SnRK2 / RAFカイネース / シロイヌナズナ / ヒメツリガネゴケ / 浸透圧応答 / RAF / エチレン受容体 / アブシジン酸 / B-RAF / B-MAPKKK / 浸透圧ストレス / Raf様キナーゼ / B3 MAPKKK / MAPKKK |
研究開始時の研究の概要 |
植物は乾燥ストレスに曝されると、それを細胞内の浸透圧変化として感知し、植物ホルモンであるABAを蓄積し、気孔閉鎖を始めとする様々な防御応答を発動する。この一連の応答では植物固有のリン酸化タンパク質SnRK2の活性化が重要であることが示されている。近年、ABAによるSnRK2の活性化における分子基盤は解明が進んだが、浸透圧による活性化機構については未だ不明な部分が多く残されている。本研究では、申請者の研究グループが初めて同定したSnRK2上流キナーゼ(ARK)を中心とした浸透圧によるSnRK2活性化機構の分子基盤を解明する。
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研究成果の概要 |
植物の浸透圧ストレス応答においてタンパク質リン酸化酵素SnRK2は重要な役割を果たすが、SnRK2が浸透圧により活性化される機構については不明であった。本研究課題では、ヒメツリガネゴケにおいて見出されたSnRK2上流キナーゼとしてのB3-RAFが被子植物シロイヌナズナにおいても保存され、SnRK2を活性化することが明らかとなり、B3-RAFを介したSnRK2の活性化機構が陸上植物に広く存在することを示した。一方、シロイヌナズナB3-RAFの活性制御機構については、ヒメツリガネゴケとシロイヌナズナで異なる機構が存在することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究グループによる乾燥応答の制御因子としてのRAFの発見がシロイヌナズナRAFの機能解明につながったように、ヒメツリガネゴケの解析はコケ植物の知見にとどまらず、被子植物が有しながらもこれまで明らかにされてこなかった環境情報処理システムの解明に繋がることが期待できる。進行する地球規模の環境変化において、水環境に対する作物のレジリエンス向上は重要課題である。植物の水環境情報統御の分子基盤を明らかにしていくことは、食糧・エネルギー問題解決への基盤技術構築に貢献すると考える。
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