研究課題/領域番号 |
19K06716
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
澄田 智美 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門(生命理工学センター), 副主任研究員 (00746331)
|
研究分担者 |
塚谷 祐介 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(超先鋭研究プログラム), 副主任研究員 (10421843)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 光合成 / 色素合成酵素 / バクテリオクロロフィル / 色素合成色素 |
研究開始時の研究の概要 |
バクテリオクロロフィル(BChl)は光合成細菌の持つ光合成色素で、タンパク質と複合体を形成し、光合成反応において電子伝達やエネルギー吸収の中心的役割を担っている。クロロフィリド還元酵素(COR)はBChl形成の最終段階反応の一つを触媒する酵素だが、CORの反応メカニズムの詳細な解明は進んでいない。CORによる基質認識や反応様式を明らかにするために、本研究ではX線結晶構造解析を手法としてCORの立体構造を解析し、BChlの生合成機構の解明を行う。得られた構造をもとに、ニトロゲナーゼ類似酵素ファミリーに属するCORが祖先酵素からどのように進化してきたのか、酵素進化に関して考察していく。
|
研究成果の概要 |
クロロフィリド還元酵素(COR)はバクテリオクロロフィル形成の最終段階反応の一つを触媒する酵素だが、CORの反応メカニズムの詳細な解明は進んでいない。そこで本研究では酵素の立体構造解析を手法としてCORの反応機構の解明に取り組んだ。CORのリコンビナント酵素を精製し、X線結晶構造解析とクライオ電顕による解析を行ったが、データ処理の結果、構造解析に十分な高分解能のデータを得ることができなかった。そこでAlphaFold2を用いた構造予測を行ない、予測構造と基質のDocking modelを作製しCORの触媒残基の推測を行なった。今後CORの基質認識及び触媒メカニズムの解明を進めていく。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CORの反応メカニズムの解明は、これまでの研究において酵素学的なアプローチからも触媒残基の同定には至っていない。CORの立体構造解析から、CORによる色素生合成メカニズムの直接的な知見を得ることができれば、触媒残基や認識サイトの改変も可能となり、異なる吸収波長を持つ任意のバクテリオクロロフィル形成酵素の作製や、ニトロゲナーゼ類似酵素ファミリーに属する酵素間の比較から、多重結合を還元する共通の反応メカニズムを解明出来るだけでなく、共通祖先からの進化の過程を議論することが可能となるため学術的意義は大きい。
|