研究課題/領域番号 |
19K06720
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
松尾 拓哉 名古屋大学, 遺伝子実験施設, 講師 (00452201)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 概日時計 / 緑藻 / クラミドモナス / 光応答 / ROC15 / 進化 |
研究開始時の研究の概要 |
緑藻クラミドモナスは淡水域に棲息する単細胞生物です。単細胞生物であっても、我々と同じように体内時計(概日時計)を持っています。そして、その時計は赤色光でリセットされます。しかし、クラミドモナスでは赤色光を受容する光受容体が未だに知られていません。よって、クラミドモナスの体内時計のリセットには未知の光受容体が関わっていると思われます。本研究では、遺伝学的・生化学的手法を用いて、クラミドモナスが赤色光を感知する未知のメカニズムを明らかにします。
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研究成果の概要 |
本研究は、緑藻クラミドモナスの概日時計をリセットする分子機構の解明を目指した。順遺伝学的解析から、2つの新しい関連遺伝子を同定した。それらは陸上植物のEvening complex (EC)の構成タンパク質として知られる、Early flowring 3 (ELF3)とELF4であった。さらに、逆遺伝学的解析により、既知の青色光受容体であるクリプトクロムのうち植物型のクリプトクロムであるpCRYがこの現象に関与することを突き止めた。これらの結果から、緑藻の概日時計のリセット機構の概要が見えてきた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、緑藻クラミドモナスの概日時計のリセット機構に関わる因子の同定に成功した。その結果、陸上植物の概日時計システムとの類似点や相違点が明らかになった。緑色植物の光応答や概日時計システムの進化を考察する上で重要な知見の一つとなると期待される。近年、緑藻を含む微細藻類の有効活用が様々な分野で検討されている。緑藻の基礎生物学的知見の蓄積は、緑藻の可能性を最大限に引き出す上で必要不可欠である。本研究の知見は、緑藻を活用する際の光条件や時刻を検討する上で有益な情報となると期待される。
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