研究課題/領域番号 |
19K06726
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 宮城大学 |
研究代表者 |
日渡 祐二 宮城大学, 食産業学群, 教授 (10373193)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 先端成長 / 微小管 / 微小管関連因子 / オーグミン / キネシン / ヒメツリガネゴケ / スサビノリ / ライブイメージング / 遺伝子系統解析 / イメージング / アーケプラスチダ / 細胞分裂 / 重力屈性変異体 / 重力屈性 / 伸長方向制御 / 微小管関連タンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
極性成長の分子的基盤機構の理解に向けて、コケ植物ヒメツリガネゴケの原糸体頂端細胞の先端成長のモデル系として、①微小管の生成、維持、消失にそれぞれ機能する因子群の網羅的な解析を行い、伸長領域の空間的な制御に関わる微小管組織化の全体像とその分子機構を統合的に解明する。②重力応答によって方向性が変わる場合、微小管組織化の変化とその鍵となる因子群を調べ、重力応答における伸長領域の空間的制御の分子機構を解明する。
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研究成果の概要 |
極性成長の基盤機構の理解に向けて、ヒメツリガネゴケ原糸体頂端幹細胞の先端成長のモデル系として、微小管の生成、維持、消失にそれぞれ機能する因子群の機能解析を行った。微小管生成因子AUG8、微小管維持因子AIR9、微小管消失因子ULD1が伸長領域に特異的なパターンで蓄積し、先端成長の方向性制御に作用することがわかった。重力屈性変異体の解析から、キネシンKCHbが重力刺激に応じた先端成長の方向性制御に関与することが示唆された。紅藻スサビノリの糸状体頂端幹細胞の先端成長を解析するライブイメージング系が確立され、微小管が先端成長の方向性制御と伸長速度の正常な制御に関与することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微小管の生成、維持、消失因子がそれぞれ特異的な局在パターンで、ヒメツリガネゴケの先端成長の方向性制御に作用するメカニズムを解明したことは、微小管の組織化による先端成長制御の全体像を俯瞰的に理解できる点で学術的な意義がある。また、ヒメツリガネゴケのみならず、被子植物シロイヌナズナの相同因子の機能解析や紅藻スサビノリの先端成長解析により微小管を介した先端成長の方向性制御の進化的考察がなされた点は独創的である。スサビノリは海苔の原料で、その糸状体はノリ養殖時に使用されることから、成長制御の理解はノリ養殖技術の発展に寄与できる。
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