研究課題/領域番号 |
19K06734
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44040:形態および構造関連
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
勝 義直 北海道大学, 理学研究院, 教授 (00332180)
|
研究分担者 |
漆谷 博志 会津大学短期大学部, 食物栄養学科, 准教授 (30571301)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | ステロイドホルモン受容体 / 軟骨魚類 / 分子進化 / 機能進化 / ホルモン応答性 / ステロイドホルモン / 鉱質コルチコイド受容体 / 副腎ステロイド受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
脊椎動物のステロイドホルモン受容体は「ホルモン結合、受容体の二量体化、標的遺伝子との結合、補因子のリクルート、標的遺伝子の転写制御」という流れによって機能を発現する。本研究は女性ホルモンおよび副腎ステロイドの受容体のホルモン応答性に焦点を当て、キメラタンパク質の作成およびアミノ酸変異導入を利用して、動物種によるホルモン応答性の差異を明らかにし、「ステロイドホルモン受容体タンパク質の機能獲得の進化的プロセス」の解明を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究において、軟骨魚類であるゾウギンザメから糖質コルチコイド受容体と鉱質コルチコイド受容体、さらにプロゲステロン受容体遺伝子の単離に成功した。この結果は、軟骨魚類の進化段階からヒトなど高等脊椎動物がもっている副腎ステロイド受容体とプロゲステロン受容体がすでに備わっていることを示唆している。次に、これら単離した受容体を使ってホルモン応答性を詳細に調べた。その結果、軟骨魚類の受容体とヒトの受容体間の幾つかの相違を見出し、原因となる部位の同定も行った。このように軟骨魚類のステロイド受容体の機能を解析することで、受容体の機能進化につながる幾つかの知見を得ることができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、軟骨魚類であるゾウギンザメから糖質コルチコイド受容体、鉱質コルチコイド受容体、さらにプロゲステロン受容体遺伝子の単離に成功し、ホルモン応答性を詳細に調べた。ホルモン応答性の結果から、受容体のN末端領域の重要性を示唆するデータを得ることができた。これまで機能が不明だったN末端領域の機能解明につながる大きな学術的成果である。さらに、軟骨魚類のプロゲステロン受容体はヒトのプロゲステロン受容体のアンタゴニストであるミフェプリストンに反応しないことが判明した。この結果は、生殖医療への応用を視野に入れた新たな研究を進展させる基盤となることが期待される。
|